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廃課金者の異世界建国記  作者: 月うさぎ
第一章 異世界転生
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第九話 トラブル発生


 先ほどから、レインはシーナとクロナにこの世界について色々と教わっているのだが、それも少し休憩となった。


 と、言うのもどうも白き悪魔はこの世界では有名らしくシーナもクロナもかなり詳細に文献に残っている内容をレインに語っていた。


 中でもレインが驚いたのが、白き悪魔の宗教まであるらしく今も頑張って白き悪魔が転生するように試行錯誤して頑張っているらしい。


「白き悪魔かぁ……よく1億年も前の人間の伝説が今も残っているんだな」


「私もすごいと思いますけど強力な保護魔法で今でもその文献が残されているので、その影響でしょうね。まぁ、ほとんどの方は御伽噺とかそんな感じの認識ですよ」


「だね。でも、もし本当にそんな人物が存在したのなら一度会ってみたいな」


「あはは……」


 二人の話にレインは苦笑いをするしかなかった。


 ほとんどと言うことは一部の……先ほどシーナの言っていた宗教の信者などは本気で白き悪魔のことを信じているらしくお伽話では済まさないものも結構いるようだ。


 シーナとクロナはどちらかと言うとお伽話だと思っているらしく2人とも白き悪魔の話を楽しんでいた。


「あの、そろそろ話を戻していいかな?」


「あぁ、そうだね。じゃあ次は私の番」


 レインがいつまで経っても戻って来ない2人に声を掛け本来の目的である今度は常識の方をクロナから教えてもらう。


「常識……さっき話していたステータスの話からもう一度するね。ステータスは基本的に人族なら5歳になったときに神殿に言って神様からもらう。その時に運が良かったらレアなスキルが貰えたりする。まぁ、ほとんどは普通に何かスキルが一つついてくるだけ。5歳になってステータスを貰うと次からは神殿でステータスの確認ができる。その時に少しお布施をしないといけないけどそれが神殿の主な収入源」


「へぇ、レベルの上限って100が限界なのか?」


「基本的には。でも、稀に100レベル以上が限界の人もいる。スキルと同じで欲しいと思って上限が増えることはないし、そもそもレベルが100を超える人間なんて滅多にいない。人族の寿命は短いからたった百年ぽっちでそこまで効率よくレベルをあげられる人はいない」


 クロナはそう言って少し息を吸う。


 クロナはどちらかと言うと静かな女の子なのでこう言う一気に話をする機会はあまりないようだ。


 レインもクロナが落ち着くのをゆっくり見守って、クロナが続きを話すのを静かに待つことにした。それはシーナも同じようで……シーナは心なしか少し嬉しそうな表情をしていたがレインにはその理由がわからなかった。


 まぁ、悪いことを企んでいる感じではないのでレインはあまり考えないことにする。


「その他には……お金についても説明しておく。この世界では銅貨から光金貨まであって基本的には銅貨とか銀貨、多くても金貨でやりとりする。白金貨とか光金貨は大商人とか国同士のやりとりの時に使われる。あとは……しばらくはレインと一緒に旅をするからその都度教えていく」


「そうだね。ありがとう。頼りにしてる」


「うん」


 レインがクロナに礼をいうとクロナは嬉しそうに頷く。


 レインとしても、なかなか有意義な情報が得られたので上機嫌である。この世界のこととかレイン自身のこととか、色々と今後の行動の方針を決めるにあたって役に立つ情報が得られたので本当によかった。


 ちなみに、レインがひとしきり2人の話を聞き終えた後はそのままお茶会となり3人で色々と話しに花を咲かせるのであった。


 シーナに関していえば仕事は大丈夫なのか正直心配だったが本人に聞いても「問題ありませんよ?」と可愛く言われるだけなのでレインはあまり考えないようにした。


 そうして、レインたちが冒険者ギルドの会議室を借りてから約1時間と少し、そろそろお開きにしようとレインが言ってそのまま3人で会議室を出てロビーに戻った時に問題が起きた。


「よぉ〜、随分と可愛い子侍らせてんな新人」


 レインたちがロビーに出てきた瞬間、それを待っていたかのように3人の冒険者がレインたちの行く道を阻んでレインに絡み始めた。


 あからさまに嫌な顔をするレインたちだったがレインたちの目の前の冒険者たちはそんなの御構い無しにずっとニヤニヤしながらクロナとシーナのことを見ていた。


「初めまして。僕に何か用ですか?」


「いや、さっきからこのギルドのアイドルシーナちゃんとそれと同じくらい可愛い女の子を連れてるお前を見てな。冒険者の先輩として命じる。ちょっと2人を貸してくれよ」


「ちょっと横暴じゃないですか?」


「知らないな。いいからちょっと貸せよ」


 レインは一番先頭にいる冒険者と言葉の応酬をするが、相手は全く引く様子はなさそうである。


「そうですね。お断りします」


 レインとしても、目上の先輩なことには間違いないので、できることなら言うことを聞いてさっさとここから退出したかったのだが、流石にクロナとシーナを相手に渡すのはレインもすごい嫌だったのでレインはしっかりと断った。


「お前の意見なんて聞いてねぇよ。いいから、さっさと貸せよ」


「そもそも、クロナもシーナも物じゃありません。魅力的でお誘いしたいなら自分で誘うのが筋でしょう?」


「んだとてめぇ……なめてんのか?」


 レインはごもっともな意見を言うが相手の冒険者はそれに少し苛立ったのか手をポキポキ鳴らしてレインを脅し始めた。


 先ほどから、レインの後ろにいるクロナたちはすごい嫌な顔をしているのだが相手の冒険者は全くそれに気づいた様子もなく、ただただ自分が今していることに快感を得ているようだった。


 流石のレインも、こんなめんどくさいとは思っていなかったので少し苛立ってしまいレインは言葉が荒くなってしまう。


「はぁ、めんどくさいな。自分で誘う勇気もないやつが新人をいびってんじゃねよ。そんなことしてるから女性の1人も捕まえることができないんだよ。お前の欲望を晴らしたいなら娼館にでも行ってこい」


「先輩に喧嘩を売るとはいい度胸してるじゃねえか。あんまり調子に乗るなよ新人」


「そんなに先輩を強調したいならもっと先輩らしい行動をしてくれ。それじゃあ、俺はもう行くから。それと……俺たちが帰ってから無理やりにでもシーナに手を出してみろ、マジで許さないからな」


 レインはそう言って今度は冒険者を無視してクロナの手を引っ張って冒険者ギルドを出ようと出口に向かって歩き始める。


 シーナには先ほど、奥に逃げておくように言って有ったのでこの冒険者に何かされることはないだろう。ギルドには相手の冒険者よりも強い人物など腐る程いるからその辺はレインも心配することなく出口を向かった。


「待てよ。いいだろう。ならお前に決闘を申し込む。あれだけ、俺に偉そうに言ったんだ。おめおめと逃げるような真似はしないよな?」


 だが、レインが出口に向かおうとするとその肩を先頭の冒険者に捕まれそのまま冒険者はレインに決闘を申し込んだ。


 それを聞いたレインは一瞬、理解できず反応が遅れたが、その代わりに後ろにいたクロナが冒険者たちに向かって反応する。


「いいよ。景品は何?」


「言わなくてもわかっているだろ? お前とシーナちゃんだ」


「いいよ。シーナも景品になっちゃうけどいい?」


「別に構いませんよ」


 クロナはシーナに確認を取る。


 シーナはクロナのその質問に少しの間も開けずにその内容で了承した。


 2人はもう、決闘の景品になる気満々だが、レインはそうはいかない。


「ちょっと2人とも、自分が景品になるって意味わかってる⁉︎」


「うん。きっと、レインが負ければ私たちは奴隷にされて純潔を奪われ、おもちゃにされる。決闘の結果は絶対遵守。それを破ることはできない」


「レインさんには説明していませんでしたね。決闘では特別の魔法が使用されるのでその景品を後から無しにすることはできません。なので、クロナさんの言う通り、レインさんが負ければ私たちは確実に相手の慰み者になりますね」


 クロナとシーナは自分が景品になり、下手すると純潔を奪われてしまうと言うのに全然気にした様子なくレインに決闘についての説明をし始めた。


 現在レインたちの周りには決闘と聞いて野次馬が群がっておりすでに、今更やめると言い出せる雰囲気ではなくなってしまった。確実にレインは冒険者たちに嵌められてしまったわけだ。


「クロナ、シーナ、君たちは自分で何を言っている? 僕が負けたら2人は大変な目にあっちゃうんだよ?」


「私は構わない。そもそも、何を心配しているのかわからない」


「ですね。レインさんがこの程度の冒険者に負けるとは私も思っていません。なので、頑張ってくださいね?」


 クロナに続き、シーナまでもがそんなことを言ってレインのことを応援する。


 クロナやシーナの様子を見るに、本気で負けることがないと思っているのか全く心配した様子がなかった。


「わかった。必ず勝つ」


「いいねぇ。じゃあ俺たちが勝ったらその2人を好きにするってことで」


「構わない。その代わり、もしレインが勝利したらあなた達の全てをレインに譲渡する。ちなみに人権もだから、負けたら奴隷になって売られることを覚悟してね? 全財産も今、あなた達が持っているものだけじゃなくて冒険者ギルドに預けてあるものも全部レインのものになる。異存ないよね?」


 クロナはレインの代わりに相手の冒険者と決闘の賭けの内容を決める。


 冒険者達はクロナの言った内容に最初は反論しようとしたがクロナとシーナの「もし、自分たちが負けても奴隷になるのだから同じリスクを負うべき」と責められ、周囲もそれに賛同したため渋々だったがクロナのその内容で決まることになった。


 この時点で、どちらが負けようが奴隷になるものが出てくるのが確定してしまった。


 GMOはもちろんのこと、日本でも奴隷という制度が存在しなかったレインはその内容に全力で異議を申し立てたかったが、それも叶うことがなくシーナが決闘のための魔法でできた専用の紙を持ってきてそこにサインしてしまった。


「これで、勝負が違われることはなくなった」


「そうだな。勝負は明日。明日にはこんな美少女が手に入ると思うと今夜は寝れそうにないな。明日はいい戦いにしようぜ? 新人」


「クロナもシーナも絶対に渡さない。僕の命に変えてもだ」


 レインは最後に冒険者達達にそういうとクロナとシーナを連れて冒険者ギルドを出る。


 シーナも仕事があるだろうがその前にレインとクロナと3人で話をする時間が必要だったので少しの間だけシーナを連れ出すことにした。


 明日には、決闘で2人の運命が決まってしまうことにレインは頭を抱えたくなってしまうが、とりあえずいまだけはそれを考えることなく3人で明日の作戦会議と決闘に関する詳しいルールについてクロナとシーナと3人で話し合うのであった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 中でもレインが驚いたのが、白き悪魔の宗教まであるらしく今も頑張って白き悪魔が転成するように試行錯誤して頑張っているらしい。 転成→転生 では? [一言] お疲れ様です
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