少年は叫んだ
ある日突然超能力を手に入れた木村日和。
しかし、日常生活では超能力なんて使わない。
世界を余裕で滅ぼせる超能力を使える私がなぜ中小企業でのさばっているのだろうとふと思う。
マンネリ化した日常に刺激的なスパイスを加え、楽しく暮らすことを決意。
仲間と共に自作自演、自己満足の日々を暮らします。
その日から少年少女探しが始まった。
まずは上野財閥の資金力がマグマの如く溢れ出し、私立探偵を大量雇用。
私立探偵が血眼になって探してる中、私たちは超能力の研究を進めていた。
音見は火炎を全身から出せるようになったし、春は霧の力で空を飛べるように。
門真は湖や川といった比較的大きな水も操れるようになったし、
人間の体液など純度の低い水も操れるように。
2ヶ月経ったある日、私立探偵から報告が入った。
その少年の住所と電話番号を調査する。
少年少女人工非日常作戦スタートだ。
その少年は繁華街を彷徨くような輩ではなかったが、少し世を恨んでいるところがある。
そんな少年が人気のない路地裏に入った。
突如目の前に現れる謎のゴースト!呻き声を漏らしながら近づく。
ジリジリと後ずさりするも、後ろは壁。
そんな時空から何かが降ってくる!霧に包まれた大きな鳥だと少年は気づく。
鳥は嘴から不可視の力を吐き出し、ゴーストを消滅させた。
そして少年を乗せ、大空へと舞い上がった。
クウーッ!いいねこういう展開は!私は撮影していたカメラを鑑賞しながらつくづく思った。
秘密組織には特別な乗り物がなくちゃね!(全手動)
バサリ、バサリと羽音が聞こえ、少年が降り立った。
「ここ、どこっすか?」
「ようこそ、【夜の支配者】へ。ここはゴーストに襲われた人々を保護する施設よ。」
事前に何度も練習した渾身のセリフである。
「だけど、このことは記憶消去装置で忘れてもらうわ。(そんな装置ない)」
「おっ、俺もゴーストと戦わせてください!」
非日常を1分でも多く体験するため、少年は叫んだ。
うーんと困った顔をしてみせる。
「何か特技はあるの?」
少年は虚空からステッキと薔薇を出現させた。
「おおっ、いいね!」
「しょうがないわね(あっさり承諾)入れてあげるわ。でもこれを使いなさい。」
小型ライターを渡す。あからさまに怪訝な顔をする少年。
カチッとスイッチを入れる。途端に吹き上がる業火。
実は普通のライターに音見の力を付与しているだけである。(内緒)
「改めてようこそ、【夜の支配者】へ」音見が言った。
あっ、そこ1番いいセリフじゃん!取られた!
新小説始めました!
https://ncode.syosetu.com/n5536fa/
是非そちらも!