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よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
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2話

出てきたのは母親で、するすると滑るような足取りでやってきて、むつと冬四郎の前でしゃがむと、むつの顔を覗きこんだ。むつは気まずいからなのか、顔を上げようとはしない。


「…むつ、帰るわよ」


「え?ど、どこにうちに?で、でも…」


「実家にじゃないわよ。あなた、仕事あるでしょ?母さんはむつの所に泊まらせて貰うわね」


「お父さんは?」


「俺は部屋に泊めたくありませんけど」


後から父親が出てくるのが見えると、冬四郎はきっぱりと言い切った。父親も見合いの事に反対している、冬四郎の所に泊まる気はないのか、ふんっと鼻息が荒い。まだ少し興奮気味な様子からして、静かではあっても母親との話し合いは穏やかな物ではなかったようだ。


「…父さんは京井さんのホテルに部屋を取るから、そこに泊まってください」

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