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よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
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2話

立っているにも疲れたのか、むつはずるずると座り込んだ。フローリングの床は冷たかったが、そんな事も気にせずにむつはつまらなさそうな顔で、甘く甘くしたカフェオレを飲んでいた。


いつの間にか言い合いも終わったのか、むつが顔を上げるとしゃがみこんだ冬四郎と目が合った。冬四郎は笑みを浮かべると、むつの頭をくしゃっと撫でた。


「眠かったんだな?」


「うん…もしかして、ちょっと寝てた?」


「みたいだな。そこじゃ冷えるだろ?兄貴どかしてやるから、ソファーに行けよ」


「…終わったの?」


「何が?」


「お兄ちゃんたちの言い合い」


つまらなさそうに言う、冬四郎はばつが悪いかのように、ちらっと晃の方を見た。晃にもむつの声は聞こえたのか、苦笑いを浮かべるばかりだった。




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