260/1084
5話
「いえ…ですが、警察に事情聴取は明日にするように言って貰えますか?今日はこのまま休ませたいので」
「構いませんよ。他には何かありますか?」
冬四郎はちらっとむつを見た。だが、むつは今の所は何もないのか、ゆるゆると首を傾げた横に振った。慣れている場所なだけに、何かあれば直接また藤原と話は出来ると思っていた。
「なら、私はそろそろ。まだ診察が残ってるんで…ごゆっくり…は変ですね。しっかり身体は休めてください。何かあれば、むつさん…はすぐに言うから大丈夫か。じゃあ、失礼します」
「はーい。藤原、ありがと」
藤原は、にっこりと笑みを浮かべて手を振るとさっさと部屋から出ていった。




