表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
23/1084

1話

きしっと忍ばせた足音がすぐ近くで聞こえた。むつは、ぎゅっと目を閉じてシャツをより一層強く握りしめた。だが、それと同時くらいに、とんとんっと玄関のドアがノックされた。


「むつー?上がるぞ」


がちゃっとドアを開けながら、聞き慣れた声が聞こえてきた。ぱたんっとドアが閉まり、かちゃんっと鍵をかける音。ごそごそと靴を脱いで、自分でスリッパを出したのか、ぱたっと音がした。


「むつ?」


ぱたぱたとスリッパの音がして、ダイニングへと続くドアがしっかりと開けられた。ひょこっと顔を覗かせたのは、兄である冬四郎だった。


「何だよ、居るなら返事くらいしなさい」


キッチンに居るにも関わらず、返事もしないむつがシャツを握りしめて立ち尽くしているのを見た冬四郎は、きょとんっとした顔をしている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ