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よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
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4話

「…寒気がするな」


「うん…ま、本当に寒いし。早く帰ろう?」


「あぁ…でもいいのか?何か相談とかあったんじゃないのか?」


「今日はいいかな…また今度…」


「そうか?何か言いにくい事みたいだし…俺じゃなくても、あ…女の子同士のがこういうのは言いやすいかもな」


「菜々かこさめだね。何か、篠田さんの事知ってるみたいだったよ」


「篠田さんは顔が広いからな。さ、帰るぞ?明日も仕事だし、俺は腹減ってきた」


「はーいっ」


むつは体当たりするように冬四郎にくっつくと、腕を回してぴったりとくっついた。冬四郎は、そんなむつをちらっと見たが、何も言わずにゆっくりとした足取りで歩き出した。

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