表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
178/1084

3話

冬四郎の側に行く前にと、むつは立ち止まると酒井に向かって深々と頭を下げた。


「今日は本当にありがとうございます…お食事も、ご馳走さまでした」


もう冬四郎も居るし、帰るだけとなったからか、肩から力の抜けたような安心しきったようなむつの顔を見た酒井は、少しだけ眉間にシワを寄せた。


「ここで失礼します」


再び頭を下げたらむつが、くるっと背を向けて冬四郎の方に向かおうと歩き出すと、酒井がむつの腕を掴んで引き留めた。意外すぎる行動に、むつは驚いたような顔をして振り向いた。


「…むつさんの事は、むつさんが玉奥の家で過ごしていた頃から知ってます。宮前の家に養女として入った事も知っています…人とは違う能力…すぐる…お父さんから引き継いでる事も…私は、お父さんとは長いお付き合いでしたから」


酒井が吐き出すように言う言葉に、むつは驚くばかりで何も言えないでいた。ただ言葉の意味を理解するまでには、かなりの時間がかかっていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ