3話
「…おや、宮前さんこちらにも気付いてるみたいじゃありませんか?」
「ん?あぁ、みたいですね」
「あーぁ。晃はまたみやと喧嘩だな」
「宮前さんご兄弟はよく喧嘩しますね。むっちゃんも宮前さんとはよく喧嘩してるようですし」
「…むつと冬四郎も喧嘩するんですか。冬四郎は喧嘩っ早いんでしょうか」
「そうじゃねぇだろ?むつとの喧嘩は、だいたいみやが悪いからな」
「俺もむっちゃんと喧嘩してみようかなぁ」
「湯野ちゃん…それは止めとけ。事務所壊れる気がするからな。それに、湯野ちゃんに勝てるやつは居ないぞ」
「湯野さんは底が見えませんからね。怖いです」
「京井さんにそう言われると…ちょっと嬉しいですね。社長よりも強いって事でしょうから」
「いや、俺が1番だ」
「山上さんは規格外という事で」
「そうですね。で、どうします?俺たちは隠れときますか?西原さんと祐斗君には悪いですが…」
「だな。あいつら見付かったら逃げればいいのに。素直に連行されやがって」
「…後でお礼も兼ねて謝らないといけませんね。特に谷代君は、西原さんに巻き込まれてますから」
「巻き込まれてるのは、俺と京井さんもじゃないですか?社長と宮前さんの野次馬に」
「あはは…すみません」