表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
151/1084

3話

重油式なような古臭いエレベータの乗り込み、むつはその珍しい作りにきょろっと見回した。階を表示する数字がデジタルではなく、時計の針のようになっている。


「…作りが古いですよね。確か、昭和の初期に創業されたそうですよ。むつさんが産まれるずっと前ですし、古臭いと思われるかもしれませんが」


「そうなんですか…古い感じはしてますが、清潔感がありますし…歴史を感じる物がありますね。そういう感じは、いいですね」


「そう言って貰えて良かった…」


酒井のあからさまにほっとした様子に、むつは少し首を傾げた。


「むつさんはお若いですし…こういう古臭い雰囲気は、と思いまして…」


「そんな風にお気遣い頂いて…ありがとうございます。でも、あの…和風な雰囲気は好きですので」


むつがそう言うと、酒井は嬉しそうに微笑んだ。ちんっと針が止まると同時に、エレベータが止まってがたごとと音を立ててドアが開いた。酒井が押さえてくれている間に、むつは会釈をして降りた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ