表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
144/1084

3話

緊張すると言っているむつの様子を見ながら、冬四郎はどうしようかという顔で、辺りを見回した。ゆっくり落ち着けるような場所はなく、ただ立っていても通行の邪魔になるだけだ。


「…なぁ、見合いに関係ない話してもいいか?」


「ん?」


見合いに関係ないとなると、全然オッケーだと言いたげに、むつが顔をあげた。ハーフアップにしてある髪の毛先が、風で揺れて唇についている。グロスのついている、艶やかな唇から髪の毛を取ってやると、むつは嫌そうに頭を振った。


「何か、視線を感じないか?お前、マンションに戻ってから、何にも言わないけど全然大丈夫なのか?」


「…そういえば、大丈夫。お母さん居るから怖くないし、あんまり気にしてなかった」


「今は?」


「全然、何にも感じないけど。しろにぃは視線を感じるの?嫌な感じ?」


「嫌な感じ…そこまでじゃないけどな。何か、そんな感じがするな」


「…お兄ちゃんの知り合いなんじゃない?」


「この辺に知り合いなんか居ないはず…まぁいいか。それは、むつを送ってからで」


「調べてみるんだ?」


「…気が向いたらな」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ