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よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
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14話

「…家に居たいかなって思うの…いい?」


首を傾げながらむつが言うと、父親はふうと息をついた。目尻にシワを寄せて微笑みながら頷くと、むつの頭をおざなりに撫でている。


「当たり前だろう、ずっと居なさい。うむ…嫁になんか行かなくていい。婿を取るのもありだからな。むつは、ずっとお父さんとお母さんの子供で居なさい」


「…うん」


むつが嬉しそうに笑うのを見ながら、冬四郎ははぁと溜め息を漏らしていた。京井にもはっきりと会話が聞こえていようで、くつくつと笑っている。


「むぅちゃんに敵う男は居ませんね」


「…全員甘いからいけないんですよ」


「宮前さんも例外無く、ですね」


「それも、そうですね…でも、良かった。むつが帰ってくるなら、私も一安心です」


「兄として、ですか?それとも…」


冬四郎は京井の方を見ると、ふっと笑っただけだった。そして、父親に頭を撫でられて照れているむつの元へと向かった。

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