表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -むかしのこと-  作者: 幹藤 あさ
1/1084

1話

新年もすっかり明け、正月気分もどこか遠いものになり、街は次なるイベント、バレンタインムードに早くも移行しつつある。まだ先の事だというのに、店頭にはカラフルな包装紙に包まれたチョコレートが、これでもかと山積みになっている。


長い髪の毛をくるくるとまとめて、大きな毛玉にして飾り気のないバレッタでとめている女は、眼鏡越しに山積みのチョコレートを手に取っては裏返して見ていた。製造年月日と賞味期限、原材料に目を通すと首を傾げながら、また元の場所に戻した。そして、腕にしている時計に目をやると、すたすたと人混みの中を慣れた様子で歩き出した。


寒がりなのか、マフラーにマスクをして少しサイズの大きいパーカーを羽織っている。パーカーの下は、シャツにカーディガンにジャケットと重ね着をしっかりとしていた。


かつかつとヒールを鳴らしながら、駅前にあるショッピングモールの前を通りかかった女は、ふっと何かに気付いたように足を止めて振り返った。人の多い昼休み時とあってか、急に立ち止まった女を迷惑そうに、サラリーマンたちが追い抜いていく。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ