決意の足踏み
「__…やぁ、また会ったね。」
「…あ?」
とりあえず、ここは何処だろうか?バセットと…いや、女神バステトと出会って蹴られたことは覚えてる。
「…で?ここは何処なんだ、アンドロメダ?」
右を見ても左を見ても黒い空間で、上も下もないし何となく浮いてる感覚がある。
「…ここは君の意識の中。君はバステトに蹴られて意識を失った状態なんだよ」
なるほど、道理で浮いてるわけだ。
「ってか、意識の中ならなんでお前が居るんだよ」
「それは秘密だよ?」
そこは秘密なのか、と呆れる俺にアンドロメダは冷静に問いかけてきた
「さて、君はどうしたい?」
「どうしたい…というと?」
「君は…バステトを…バセットという名前の少女をどうしてあげたい?」
…問われて少し考えてみる。突然放り込まれた異世界で、謎の盗賊に絡まれて魔法を使ってみて後悔して、やっとたどり着いた街の酒場で宿泊を考えてたら怯える少女を助けていて。名前を聞いたら逃げられて追いかけたら蹴り飛ばされて今現在。…正直会って数時間しか経っていない少女で、助ける道理もなければ義理もない。だが…
「…俺は、あの子を助けたい」
「それでこそだよ。でも、今度は死ぬかもしれないよ?」
「確かに今回は蹴られただけだったけど…次は殺られるかもしれない。けど……」
バセットが酒場を出て行った時、あの子は寂しそうな顔をしてた。見ず知らずの人を助けて面倒事になった、なんてすごく嫌だ。嫌だけど
「それ以上にバセットのあんな顔をもう見たくない。」
「うんうん、君らしくていいね。でも忠告しておくよ。」
意識を取り戻す直前に、アンドロメダは俺に最大の忠告をしてきた。
「人を助ける君は優しい子だと思う。けど、その優しさが仇になる時が必ず来るから、注意してね」
……その忠告が本当になるのは、少し先のお話__
えー、投稿が遅れてすいませんでした。今現在テスト期間中でして、それが終わってもバタバタするので、投稿が遅れるかも知れませんが、頑張ってあげていきたいと思います。それでは、次話を期待してください。