予想通りの異世界進出?
どうも、初めましての方は初めまして。Redo the lifeを読んでくださった方はありがとうございます。日向 ゆいです。
Redo the lifeの方で書きました通り、アクセス数が100件、読んでくださった方が50人を超えましたので不定期でございますが、新しく作らせてもらいました。ホントに不定期なのでいつ上がるかわかりませんが、気長にお待ちください。それでは、どうぞ。
__異世界、といったら何を思い浮かべるだろうか。エルフやドラゴンや人間や獣ミミが沢山いて、種族別に生きていて、人間の居る国がピンチに陥っていて。それを俺がかっこよく救う、なんてものがお約束だったりするだろう。
「…まぁ、俺には関係ない妄想だけどな…」
何時も変わらない生活を送っている俺には関係ないと、そうずっと思っていて。
「もしも異世界なんてものがあるんだったら行ってみたいかもな」
何時も変わらない生活をしているからこそ非現実的なものに縋って。
「もしも、異世界なんてものがあるなら。きっと__」
きっと、異世界に行ける人は限られた人間で、知られていないだけなんだと、思い込んで。
「__死後の世界なのかもな。」
俺の意識は暗く沈んでいった__
※※※
__なんだ?目の前が真っ暗だ
『__君は望むか?』
…俺は死んだはずじゃないのか?
『平凡な生活に飽きたんじゃないか?』
…何でもいいが、お前は誰なんだ?
『君の望む世界を提供しよう。』
…俺は、退屈しない異世界を望むさ
『__さぁ、ようこそ少年。これから君にはここで過ごしてもらおう』
…やっと体を動かせるのはよかったが、ここは__
「__完ッッ全に上空じゃねえかああああ!」
俺のいた世界とは全く違うが、退屈する事はなさそうだと、飛びそうになる意識とともに思い描いていた。
「…あれ、痛くねえ。」
かなり大きなクレーターは出来ていたものの、ダメージは全く入らなかった。
「流石異世界…ファンタジー感がすごいな…」
幸いここは見通しのいい高い場所だったので周りを見ていたら上空には竜が飛んでいた。
「__この世界は、気に入ってもらえそうかな?」
背後から突然声がして振り返ると、小柄な女の子が居た。
「…お前が俺を呼び出した本人か?」
「お前、とはご挨拶だね。私にも名前はちゃんとあるのに」
突然呼ばれた上にようこそ、という挨拶。そこから出る答えは大概決まってる。
「自称神様、ってところか?」
「んー…半分正解、半分ハズレかな。」
どうやらここは異世界のお約束ではないようだ。
「半分…ってことは一応神様の部類なのか?」
「私はあそこに住んでる天使様、かな?」
そういって指をさした場所は天空にある城のような大地だった。
「どこぞの天空の城だよ…」
実在するとは思わなかったために普通に焦ってしまった。
「では改めて。ようこそ少年、ここは君を退屈させない場所だよ。」
「俺も異世界に来たのか…現実味ねえな…」
「さっきも言ったように、私はあの上空に住んでいる__」
「__神の代理人、天使メタトロン様。だろ?」
「……驚いた。私の事、少しは知っているんだね」
少女は、メタトロンは少し驚いたように声を上げていた
「多少、知ってはいるんだよ。」
「この世界には私のような人も多少混ざっているよ。だからこそ、気を付けてね」
そう言い残すと、メタトロンは消えていった。
「あいつの言う通り、ここは退屈しなさそうだ。」
ここにいる間、なんでここに来たのか考えていた。
「だからこそ__」
結局、俺がここにいる理由も、俺が死んだ理由もわからないままだった。だが…
「__楽しんでやるぜ、異世界生活ッ!」
…だからこそ、全力で楽しもうと下の街へ走り出していった__