表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

タオルほど万能なものってある?

投稿して直ぐに修正入りました

リュー


その名前は知っている。てか覚えている。忘れるはずもない名前だ。

なんせ、俺が俺の召喚獣に名付けた名前だから。

だが、納得できるわけがない


「待て待て待て。それはおかしいだろ」


「姿格好が違う、と?」


「え? ……お、おう。そうだ」


そう、この幼女がいった通り、姿が違うのだ。

なんせ、俺がゲーム『ファンタジア・オンライン』において使役していた召喚獣であるリューはこんな見た目幼女ではない。

てか、そもそも人の形をしていなかった。


なんせ、リューは俺が死闘の末に仲間に加えた『龍神』であるのだから。


「じゃがな、主よ。妾がもし真の姿で目覚めたばかりの主の前にいたら…………驚くどころの話ではないじゃろ?」


「いや、驚くだろと言われてもなぁ……実際見た訳じゃないし。本当にリューなのか?」


「もちろんじゃ。納得しろとは言わぬが、 妾は主が主であることは感覚的にわかっておる。妾も主の召喚獣じゃから、意識すれば妾たちの間に魔力の回路が通じてるのがわかるはずじゃ」


なんか、ファンタジーっぽい用語が出てきたなぁーと思いつつ、言われた通りに意識してみる俺。やだ、俺ってば順応早い。

以外にも落ち着いて話を受け入れている自分に驚きつつ、目をつぶって見ること数十秒。

なんか、俺の体から出てる糸みたいなのがリューに繋がっている……ような感覚があった。


「あー、うん。何となく分かったかな? リューがリューだってのも」


「流石主じゃ。さて、後は何故妾がこうなっているかについてなのじゃ」


おう、それそれ。龍だったはずのリューがなんでそんなことになっているのかとか、そんな知識があるのかとかだ。


「うむ、どうやら、こちらの世界に来る際に、ある程度の知識と現状を教えられての」


「教えられた? 誰に?」


「なんじゃったか? 確か、神? とか名乗っておったかの。といっても、その姿までは覚えておらんが」


「…………」


もう、おきな何も言わない。多分、そこ突っ込んだらまたややこしくなる。


「じゃあなんだ? この状況は、その神とやらの仕業と?」


「さてな。そこまでは妾にも理解できぬ。じゃが、その神とやらが言うには、もう元の世界には戻れぬらしい」


「あー、やっぱそういう展開なのね……」


この手の話ではよくあることだ。ただし、ネットの中に限る。

だが、俺としては別に大した問題ではない。


親とは疎遠だし、友達もいなけりゃ召喚師という職業上、ゲームでの友達もいなかったし、定職ついていたわけでもなくアルバイト生活のフリーターだったから、別にあっちに未練とかはない。あ、アニメは見たかったかな。


「ま、戻れないなら戻れないでこっちで生きるしかねえわな」


「落ち着いとるのぉ」


「伊達に成人してねえよ。そこらのガキみたいに慌ててたまるか。で? その神とやらは他に何か言ってたか?」


その質問にリューはふむ、と考える素振りを見せる。

やがて、おお、となにか思い出したように手を打つと視線を俺にやった。


「見てわかる通り、ここは剣と魔法の世界らしくての。当然、妾のような竜も存在しておる。話によればそやつらは人の姿をとれるそうじゃ。じゃから妾も、と言ったところかの。あと、元のままじゃすぐ死ぬじゃろうから主がウェルディとして使ってた力がそのまま使えるようになっておるらしい」


「ほんと、聞けば聞くほどファンタジーだな。……てことは、mainjobの他にもsecondjob、thirdjobもか」


「じゃな。ステイタスも最後のままらしいぞ」


『ファンタジア・オンライン』において、俺が使用していたキャラ、ウェルディ。その職業の構成はmain、second、thirdの順に召喚師、薬師、料理人。召喚獣達を戦わせるスタイルであるため、毒やらHPの回復用にと薬師を、召喚獣(いやし)の食事は俺が! という理由から料理人をとっていたんだが……


「こんなことなら、魔法使いの職業でもとっとけばよかったか」


「まぁ、今言ったところでしかたないじゃろうて。それと、特別にくれた力もあるそうじゃ。『開示』と自身を意識して言うてみるのじゃ」


「お、おう。分かった。……『開示』」


リューに言われた通りにやってみる。自分を意識してっていうと、何か中二で一時期患ってしまった自分を思い出してしまうが、そうするように言われたのだから仕方ないだろう。


すると、突如、俺の視界に文字列が浮かび上がった。





オキナ・ウェルディ (22)


人族


男性


HP 2100/2100


MP 7800/7800


STR 124


VIT 133


AGE 138(+20)


INT 378


DEX 374(+30)


LUC 180(+100)


スキル 召喚魔法Ⅴ 調合Ⅴ 植物鑑定Ⅴ 植物知識Ⅴ 調理Ⅴ


状態 健康



何か出た


「なぁ、これって……」


「うむ。主のステイタスじゃ。妾には見えんが、そのままじゃろ?」


「おう、確かに」


紛れもない、俺のよく知った数字の羅列だ。

『ファンタジア・オンライン』において、プレイヤーはこのステイタスをあげることが目的の一つになっている。

中には、極ふりプレイなんぞをやってるプレイヤーも見たことがある。


ゲームではよく見る表示。これの値が高いほどその方面の能力が高くなる。

あとは、HPとMPだが、これもよくあるやつ。それぞれVITとINTの値が関係してくるが、他にも職業が関係したりする。

例をあげるなら、戦士職ならHP、魔法職ならMPが高くなるってやつだ。

最後のは……ま、見た通りなのだろう。


「てことは、だ。これがその特別な?」


「うむ。触れればという条件はつくが、触れてしまえばその者の力を見ることが可能じゃ」


「なるほどなるほど。それじゃ、ちょいと失礼して……」


俺の手をリューの頭に乗っける。

何となくだが、このまま撫でてやりたい衝動に駆られたため、優しく手を動かした。

なんだこれ、めちゃくちゃ手触りがいい。


「あ、主よ。少しこそばゆいのじゃぁ……」


「お、悪い悪い。『開示』」





リュー (?)


種族 龍神


性別 女性


HP 人化時 8000/8000 龍化時 80000/80000


MP 人化時 14000/14000  龍化時 140000/140000


STR 人化時 262  龍化時 524


VIT 人化時 215  龍化時 430


AGE 人化時 402  龍化時 804


INT 人化時 541  龍化時 1082


DEX 人化時 343  龍化時 686


LUC 人化時 194  龍化時 388


スキル 水魔法Ⅴ 抗魔Ⅴ 雨乞いⅤ


状態 健康(人化)






なんかすごいの出た。


「ふっふっふ、どうじゃ主よ。凄いじゃろ!」


「いや、まあ最終ステイタスってことならそうなんだろうけど……」


どうやら、この姿のときはHP、MPは元の一割、他は五割になるようだ。それでも全ての値が俺より上とかどうなんだろうか。


「それとじゃが、主が使っておったアイテムボックスなるものも使えるらしいぞ」


「お、それは嬉しいな。どう使うんだ?」


「『ボックス』と意識して言えば大丈夫じゃ」


「なるほど。『ボックス』」


言われた通りに実行すれば、目の前に広がる黒い波紋。

あれだ。AU王の宝具のあれの黒いバージョン。


「お、分かる分かる」


そこに手を突っ込んで見たところ、中に何がどれだけ入っているのかが瞬時に理解できた。気分は未来の猫型ロボット。ポーションの類も限界数の999個まで入っているのはありがたい。

用意周到な俺、ナイス!


「あ、そういや、ホームはどうなったんだ?」


「そこまでは無理なようじゃ。こちらに持ってこれたのは主のボックスに入っておるもののみじゃよ」


「マジか。そりゃ、痛いな……」


基本、ポーションとか以外はホームの倉庫に入れてたから何気に困る。貴重なアイテムも数多くあった。


「ま、愚痴愚痴いってもしゃあないか。必要そうなのは入ってるみたいだしな」


そういうと、俺はボックス内から二つ、必要なものを取り出した。

見た目が杖と本のそれらは、召喚師である俺にとってはなくてはならないものだ。


身の丈程もある木でできた杖は『サモンスタッフ』といって、召喚師専用のアイテムだ。これにより、召喚魔法の魔力消費を三割カットしてくれる。

次に本だが、これこそ召喚師の代名詞といってもよい。


『召喚本』

契約した魔物を魔力として封じ込めておくことのできる本。最大五体までの召喚獣を紋として刻み付けることができるのだ。


中をパラパラと確認してみたところ、リュー以外の召喚獣の紋もきっちり刻まれていた。


「確認終了。使えそうなアイテムも入ってるし、なんとかなりそうだ。それと、リューはこれ着とけ」


「お、懐かしいものを出してきたの」


俺が取り出したのは藍色の着物。リューを手にいれてからゲットしたもので、INTに20の補正が入り、デザインも気に入っていたため入れていたものだ。

これで、リューの格好もマシになるだろう。


慣れたような手つきでそれを着るリュー。着終わると、どうじゃどうじゃと見た目相応の笑顔を向けてくる。

うん、かわいいかわいい。


返してもらったローブを着て辺りを見回した。


辺り一面木、木、木。とりあえずはここから出るのが先か。


「んじゃ、リュー。行くぞ」


「うむ。では行こうかの」


まずは人の通りそうな道に出ることが先決かな




本日、二回目でございます。


てか、なんかめっちゃ長くなった。ニシュラも驚きだよほんと


さて、今日二回目と言うことでそれほどここでは書きませんが、前回の続きを少々。


ニシュラは私立に通ってたんですが、やっぱ量の割りに高かったりするんですよ。

で、味はというとそれほどでもない(友達も頷いておりました)


丼ものとか麺類とかもありましたけど、どれもいまいちだったんですよね。

おまけに、一年の途中だったかな? 突然チキンカツ丼のチキンカツが小さくなったり。


もう、ね。


あと

増税で十円アップ。

たかが十円、されど十円。これがなかなかキツかった。


十円足りないっ! てなったのはいい思い出ですね。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ