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 道のど真ん中に、穴が開いていた。

 人がすっぽり入れそうな大きさの穴だ。


 真っ黒にぽっかり開いた穴を、危ないなぁなんて思いながら、上からそっと覗いてみた。

 穴の中には、また道が、ちょっと見たことない雰囲気の道があって、そこにもおなじように穴が開いていた。

 そして自分と同じように穴を覗く人が見えた。


 おや、人がいる。


 穴の事を聞いてみようと、下の地面の穴に落ちないように降りてみた。

 ほうほう、自分がいた場所に似てるようで違う場所だ。


 しかし、尋ねようと思った相手がいない。

 そこの穴を覗くと、どうやら下に降りた様子。


 さてどうしよう?


 見上げると自分が降りて来た穴が空にぽっかり開いている。

 その穴の上で、上の穴を見上げる人影が見えた。

 地面の穴の先には、下を覗く人影。


 さて、どちらに聞いてみようか?

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