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奈落の月  作者: れのぺぱ
第二章 痴情の楽園
37/65

第36話 マシュマロさんも生きてるんですよね②

私の小説を読んで頂き、ありがとうございます。

作者のれのぺぱです!!


今回の投稿から、作品タイトルが新しくなりました。

以下、昨日の活動報告より抜粋です。


 ☆────────────────☆


私の処女作『魔眼覚醒しそうなんで目薬出しときますね』、

次話投稿分より作品タイトルの変更を決めました。


新しい作品タイトルは『奈落の月』。


長文タイトルは自分に合わないなと、

公開当初より感じていたことが理由です。


コレ、公開中の序章タイトルと同じなのですが、

実はこの小説、元々『奈落の月』というタイトルで構想していました。


それを公開直前になって、やっぱり長文タイトルにしよう!!

と思い現在のタイトルになった経緯があります。


長文タイトルは理由もなしに流行っている訳でなく、

タイトルだけで作品の大まかな内容を伝える事ができ、

その結末を見届けたいと感じてもらえる、

そういうメリットがあると考えてのことでした。


ただ、現タイトルがそのメリットを生かしきれていないのと、

私の中でどうしても違和感が拭えないので変更と相成りました。


読者の方に楽しんで頂けるもの、

喜んで頂けるものを目指す気持ちは変わらないので、

どうかこれからも、暖かく見守って頂ければ幸いです。


では、締めは明るくいこうと思います。


ありがとうございました!

そしてこれからも、よろしくお願いします!

 

「どうじゃ? 痴情の楽園限定販売のマシュマロは」


「こんなにおいしいマシュマロさん……っ! かぐや初めて食べた!」


「えへへー私も~! レモン風味なんて初めて~!」


 ルーナが二人にご馳走したマシュマロはほんのりレモン色で、形も独特な一口大の正方形にカットされている。


「フフッ、気に入ったようで何よりじゃ。ふわっふわのもっちもちであろう?」


 口いっぱいにマシュマロを頬張る輝夜(かぐや)とかれん──それを見つめるルーナが嬉しそうに微笑んだ。それにしても、ルーナの口から『ふわっふわ』とか『もっちもち』なんて表現が出てくるのは少し意外である。


「何か私達だけ食べてるけど、ルーナはいらないの?」


「妾はいつでも食べれるのでな、それよりもお主らをもてなす方が大切じゃ」


「またまたぁ~嬉しい事言ってくれるね~ルーナは!」




 マシュマロを堪能した後、かれん達はエリアの隅にある業務用エレベーターに乗り込んだ。地上から繋がっているかなり大型のもので、地下開発で使用する重機や資材、それと商業区への物資を搬入する際に用いられているらしい。


「これって勝手に使っていいの?」


「誰も咎めはせぬ。今から案内する場所はこれが一番近くての」


 最下層の地下五十階に到達すると、エレベーターが大きな音を立てて停止した。


 扉が開くと同時に蒸せるような熱気が押し寄せてくる。


「うわ~、あっついねー」


 汗が滲むのを感じたかれんが、肌に風を送ろうと服をパタパタさせはじめた。



 この階の開発は全くと言っていいほど進んでいない。


 扉の前は広い空間になっているが、そこから枝分かれする通路は幅・高さ共に四メートルぐらいで、曲がりくねりながら奥へと続いている。


 天井と壁は地層が剥き出しになっていて、照明は一定の間隔で壁に吊り下げられた簡易的なものだけだ。


 低く唸るような音はおそらく通風口の大型ファンだろうか。


 先程までとあまりにも違う雰囲気に、輝夜は不安げな面持ちで(たず)ねた。


「ルーナ……? かぐや達どこ行くの?」


「妾が活動の拠点として使っている場所じゃ。そこでないと……お主らを満足させるおもてなしができんのでな」


(おもてなし、か……)


 それが意味するところを深く考えてはいけない──心がざわめくのを抑え、かれんはルーナと歩調を合わせた。



     ◇



 それから十分ほど歩いた頃────


「地下四五階から五十階は〝遺跡〟が発見されて以来、開発が中止されておる」


 ルーナは〝遺跡〟の部分を強調し、チラと横目で二人を視た。


「こんな地下深くに遺跡……?」


 グラヴィクスを探しに来たかれんにとって、そんな遺跡があるなら調べずにはいられない。


「気になっておるのか?」


「だってさ、グラヴィクスがあるとしたらぁ、遺跡の中とか! いかにも隠されてそうじゃない?」


「ありえぬ話ではないが……そんなもの、無い方がいいに決まっておろう?」


「まぁねー、それはそうなんだけど──」


「ところでお主ら、二人だけでローマへ来たのか?」


「そだよ~っ、どしたの?」


 それを聞いた輝夜が、目を見開いてかれんを見上げた。


「いいや? もし連れがおるようなら──しっかり、もてなしてやらねばと思うてな。それだけじゃ?」


「ふーん、そんなに気を使わなくていいのに……あ~っ! ねぇねぇもしかしてぇ、アレがその遺跡?」


 再び大きく開けた場所に出ると、高さ二十メートルはある巨大な鋼鉄の門がそびえ立っていた。その向こうには遺跡らしきものが少しだけ見え隠れしている。


「その通り。まぁアレは気にせんでもよい。さ、目的の場所はすぐそこじゃ」


 鋼鉄の門に向かって右側に見える建物、どうやらそこがルーナの拠点のようだ。 




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