第五百八話『ひとりごとにゃん』
第五百八話『ひとりごとにゃん』
《ネコが、『立ち直るためにも』にゃん》
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「さぁっすが」
『老舗』
「の、といってもいい、
ミーにゃんが、
モノ心ついた時から、
ご愛用してる」
『決めゼリフ』
「にゃん。
にゃあんせ、
親友のウチですら一瞬」
『くらくら、と、めまいが』
「にゃもん。
んでもにゃ」
『負けにゃいのにゃよぉっ』
「取り乱した心にゃって、
もう今はネコらしく穏やか。
んにゃら弱音っぽい」
『ひとりごと』
「もここらへんでやめ、
いかにも、
平静を装ってにゃ」
《にゃに食わにゅ顔で返事をするとしようにゃん》
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「にゃあんのにゃんの」
『切り札』
「にゃろうが」
『よもぎダンゴ』
「にゃろうが、
いつにゃって」
『どんとこい!』
「にゃんよ」
『うわん!』
《おや? ミーにゃんも『ひとりごと』にゃん?》
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「まずったのわん。
思わぬ反撃に、
今度はこっちが一瞬、
『くらくら、と、めまいが』
なのわん。
んでも、
『アタシはミーナ!』
と、
ぎりぎりのぎり、
で踏ん張ったかいあってか、
取り乱した心だって、
もう今は、
アタシらしく穏やか。
……って、
いうことにしておいて。
んなら弱音っぽい」
『ひとりごと』
「もここらへんでやめ、
いかにも、
平静を装って、
……は、なぁ。
とてもムリだったのわん。
なもんでこの際、
ありのままの姿で」
《どうするのにゃん? と心ときめかして、つづくのにゃん》