第五百二話『しょぼいのにゃん』
第五百二話『しょぼいのにゃん』
《とにもかくにも、しょぼいのにゃん》
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「ねぇ、ミアン」
『大大大の、
もひとつおマケの大な、
大親友』
「のアタシ、
ってぇもんが、よ」
『演説』
「なぁんて」
『しょぼいマネ』
「をしに、
わざわざ、
自校から他校へ、
……んまぁ、
ミアンにしてみれば、
他校から自校へ、
だけどね」
『訪れてるのわぁん!』
《にゃん?》
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「ミーにゃんミーにゃん」
「なにわんなにわん?
いっくらミアンだって、
そうそう」
『お話を脱線』
「されちゃあ……はっ!
よもやのまさか」
『お話が始まったばっか』
「だっていうのに、
もうあきちゃったのわん?
あぁあ。やれやれ。
ホントにホント、
どうしようもないのわん。
んでもまぁネコだし。
しょうがないかなぁ。
よぉし。
そうと決まったからには、
ひとり残って、
踏ん張ってたって、
なにができる、
ってもんでもなし。
ここはなにもかも、
キレイさっぱり、
と切り捨てちゃって、
さわやかなる朝、
にも似た気持ちで、
アタシもミアンと一緒に、
さっさ、と、とんずら」
『しにゃいんよ』
「……ちっ」
「と、
がぁっかりかり、
にゃご様子で、
舌打ちされてもにゃあ」
《ミーにゃんのいうとおり、『始まったばっか』にゃんよ》
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「んで?
なぁんか、ご用なのわん?」
「ご用というかぁ」
『ごくごく、ささいにゃ疑問』
「にゃのにゃけれども」
《にゃあんて口にしたからには、脱線中でも、つづくのにゃん》