教室のドア
今回は、学園が舞台で主人公も学生です。
タイトルも設定に寄せています。
教室に閉じ込められた男子と女子の2人、どうする?
(もちろんゆるいお話ですよ ツルマキ)
「え。嘘でしょ」
「ん?どうした」
ガチャガチャ。
『 ええーーー?!!!』
2人は閉じ込められた。教室のドアは開かない。
「おい、姫崎。どうするんだよ?」
「はぁ?なんで私に聞いてくんのよ、岡嶋!」
そもそも2人は、たまたま居合わせただけの他人だった。友人とはとても言えないが、クラスメイトである。その程度だ。今日は文化祭で、2人は別々のことをしていた。岡嶋はサボって隠れて昼寝中。姫崎は、備品を取りに来ていた。しかし、生徒の貴重品をかためて教室に置いている為、タイミング悪く、担任が2人に気づかず施錠してしまったというわけだ。
「あぁ、あ~あ。」
姫崎はその場にへたり込んだ。岡嶋は余裕かまして寝そべったままである。しかし、姫崎のへたりこむ様子を見て、やけに落ち込んでいるのが引っ掛かった。
「何?なんでそんなしょげてんの。」
「ううん、そんなこと…なくもないけど。
タイミング悪かったわ。これ、誰も気づかない。
私、抜ける前に皆に声かけてこなかったし」
「あぁ、成程。助けはしばらく来ないってね?」
岡嶋が姫崎を見ると、その額には汗が浮かび、かなり疲れている様子だった。
「あきらめて、俺と休憩しよーぜ。ホレ」
だから、岡嶋は誘ってみた。枕代わりの座布団を姫崎に渡す。姫崎はしぶしぶ受け取り、隣に寝転がった。ため息を一つ、ついて。
ーーーーガチャ。
2人が寝てしまった後、
担任とクラスメイトが昼休憩で帰ってきてどよめく。
2人はまだ、助けが来たことを知らないのだった。
いかがでしたでしょうか?期待外れだったら、すみません。
この2人の話はまた書こうと思っていますので、まだ続き(?)があります。
ゆるい感じの超短編一話完結シリーズですが、
気に入って下されば、幸いです。