1/1
こんな人はどうしたらいいの?
「首相と桜か・・・」
「もちろん行きますよね!?」と鈴木が確認をしてくるが・・
「ちょっと考えてみる」と応えると「えーっ!」と二人そろって「考えることですか?」と重ねてきた。
「行きたいのは山々だけど・・ちょっとなぁ~」
「何か予定でも入っているんですか?」と葉子さんが訊いてくる。鈴木が「まだ開催日言ってませんから」
「そう言えばそうよね・・」
鈴木が案内状を手にデスクに近付き私に渡した。
白い洋型の封筒の裏面に内閣総理大臣と記してある。
封筒を開けると開催日の案内と受付表に枡引換券が入っている。
出欠のハガキは無い。
「そうか、数千人の規模だから出欠の確認は無いか・・」と呟くと、「で、開催日はいつですか?」と鈴木が訊いてくる。
「四月十五日だな」
「まだ二か月近くあるから予定は組み替えられますね?!」と鈴木。
「そうだなぁ~」
「いずれにしてもまだ間があるから考えてみるよ」
「さて仕事、仕事。今日の予定は?と言って話題を逸らした。
お互いに仕事の予定を確認すると私は事務所を出た。