"I'm dying to devour more…"2
おひさ。
ソロンの中央広場から少し外れた路地裏にひっそりと立つ酒場「リバストン」。店員の対応も良く酒も美味いため、隠れた名店として通の間では評判の酒場である。
また、全ての席が2〜6人程度の個室なので、時にはやんごとなきお方がお忍びで来られることもあるそうだ。
そんな酒場リバストンだが、最近奇妙な食い逃げが横行している。
というのも、食い逃げ犯が逃走した形跡がほとんど無く、食い逃げしたというのにもかかわらず荷物も置かれたままなのだ。
悩んだ末、店長は依頼を出して人を雇うことにする。
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「…っていうシナリオ。」
「それで雇われたのが舞香ってことか。」
絶対メールで送ろうと思ったけど、面倒だと思い返して口頭で説明しましたよ。
まぁ、このくらい忘れたりはしないので構いませんが。
「それで、具体的にはいつやるの?」
「…今日。」
「…ゑ?」
「…今日。」
「ゑ?」
「…。」
「いたっ、いたたたたっ!ストップ、タンマ!」
登校したせいで筋肉痛の足を蹴りやがりましたよ、こいつ!?
いやだって今日体育祭ですよ?帰った私にモンスタをするだけの体力が残っているとでも…?
「多分、今晩は私死んでますよ?」
「…生きて。やればできる、えいえいおー。」
わぁい、すっごい投槍だぁ!
「…もし私が来なくても恨まないでね。」
「…分かった。」
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舞香との話を終えた私は、自身の椅子を持って校庭へと向かいます。日焼けすると肌が赤くなって痛むタイプなので、日傘も忘れません。
と、えっちらおっちら椅子を運びながら昇降口にたどり着いたところで、巡回中の久本先生と出会いました。
「お、どうした姉川。あんまり嫌そうな顔してないな。」
「先生もですか…。舞香にも同じようなこと言われましたよ。」
まぁ、アッチは煽りをふんだんに使用していましたが。
「いや、そりゃあお前が体育祭当日に嫌な顔してなかったら慄くだろ…。予行練習が嫌で雨降らしたって聞いたぞ?」
「何ですかその噂。ミュー◯ントじゃあるまいし。偶然ですよ、偶然。」
「そうかねぇ。正直お前は存在自体が冗談みたいな奴だから、時を止めたって俺は驚かないぞ?」
「えぇ…。」
いや流石にそれは…。
というか前言撤回です。存在自体が冗談とか普通に煽られました。
「ま、嫌いなことに前向きなのはいいことだわな。俺は仕事戻るから、頑張れよ〜。」
「あ、はい。」
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〈二時間後〉
「暑い…疲れた…雨…雨…雨…。」
「…結局、こうなるか。」
本日の天気、晴れのち雷雨。
めっちゃ下手になってたので更新ペースあげたい所存(上げるとは言ってない)。