表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/126

第64話

本日2話目ェ!



昨日と同じく宿屋で目を覚ました私は、机の上に置いておいた繭の方を見てギョッとします。


そこには



「あ、お母さん!」



1人の少女が…クラリス・ドートドーターが座っていました。


私が彼女を視認すると同時に、目の前にメッセージウィンドウが浮かびます。



『規定人数に達しました。ブランチシナリオ「白無垢の母」を開始します』



『装備の効果が解放されました。


────────────────


白無垢の仮面


・装備:頭


・VIT:0


・効果:装備解除不可


・効果:一定以下の狂気の影響を任意に遮断する


・効果:クトーニアンから自身の目を隠す


────────────────


シュド・メルの声が、迫る、響く、聞こえる。』



ううん?え、あ、ちょ、えぇ?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


クラリス・ドートドーター入りガラス筒は停滞キューブに入ったまま、特に変わった様子もなし、と。


ふむ。



「えーっと、お母さんって私のことですか?」



「うん!」



混乱から立ち直った私は、取り敢えずこの子にいくつか質問することにしました。



「なんで私がお母さんなんですか?」



「? お母さんはお母さんだよ?」



あー、CoCあるあるの答えをどうもありがとう。これは何聞いてもあまり意味がない奴っぽいですね。



「…。」



「…?」



いやこれどうしたらいいんでしょう?繭が無くなっている以上この子が人造クトーニアンなんでしょうが…人型、というかクラリスさん型なのが気になります。


それに、先ほどのシナリオ開始メッセージの「規定人数」という言葉。おそらく私以外にも同一シナリオの参加者がいるのでしょう。


…取り敢えず他参加者との合流を目指すとしましょうか。



「…ついてきますか?」



「うん!」



ついてくるんですか。ジッとしててくれ…ないですよねぇ。


チェックアウトをして宿から出て、まずは掲示板で情報を集めることにします。



「今のところ確認できた参加者は私を除いて2人、と。思ったより少ないですが…2人ともクラリスニアン連れてるんですか。」



クラリスニアン×3。


うーん、良い予感が全くしないですね。幸いにも2人はソロンにいるようなので、今から会いに行ってみましょう。


最後の発言からして、どちらも畑にいるようです。


ついでにナリアの様子見でもしますかね。



「お母さん、なにしてるの?」



「ん?ちょっとした調べ物ですよ。」



うーむ、どうにかして誰かに押し付けられないものでしょうか。碌でもないことに巻き込まれる未来しか見えません。


と、



「お。」



畑まで道中、ある看板が目に留まります。



『ソロン衛兵舎』



…。



「すみませーん、迷子を拾ったんですがー!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


いやー、スッキリ!

厄介ごと間違いなしの子供を追っ払うことに成功しましたよ!



「ふんふふーん♪って、あれ?これもう畑に行かなくてもいいのでは?」



…まあ、ナリアの様子見だけでもしましょうか。



「そうと決ま



「お母さん、どうして置いてくの?」














ひえっ。






出展:エンターブレイン『クトゥルフカルト・ナウ』より『白無垢の母』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ