表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/126

Iridescent Nightmare3

名前からマイページに飛べるようにしました!

アリス様、ありがとうございます。





「お久しぶりです、プレーンさん。10日ぶりですね」



「〈武道(立ち技)〉〈日本刀〉〈居合い〉〈飛斬〉【魔法剣】!」



「ぐべぇっ!?」



ちょ!? 返答すらなくいきなり首を斬られたんですが!?

しかもちゃんと【魔法剣】を使ってるので結構なダメージを受けました。

アリエルの夜宴礼装は……《刀身に魔力を付与する》ですか、要りませんね。


斬り落とされた首のことは一旦置いておき、臨時の目と口を胸元に形成します。



「プレーンさん、生き急ぎすぎでは?」



「ゲェッ!? 首斬られても生きてんのかよ!」



「不定形生物である以上、首と言うより頭の形したコブですからね」



ショゴスの人化は正確には人型に変形しているだけなので、人間なのは見た目だけです。中には玉蟲色の肉体がつまっています。血管も内臓もありません。必要ならば適宜形成します。

この10日間、リアルではひたすら人体構造についての本を読んだ甲斐がありました。


おや、何か集まってきました。黒くて人型で有翼の……あぁ、ナイトゴーントですか。夜鬼とも呼ばれますね。



「ちっ、コイツらが集まってくる前に速攻で不意打ち決めて終わらせるつもりだったってのに……」



ナイトゴーントは隙あらばこちらを捕まえようとしてきます。私はSTR差が大きいので問題ありませんが、プレーンさんは結構大変そうです。



「捕まったらナスの谷に捨てられて、ドールの餌にされるんでしたっけ?」



「あぁそうだな……隙ありィッ!」



「残念、私に同じ手は効きません」



上体をそらして〈飛斬〉を回避、勢いそのままに両手を地面について後方に向け腕力だけで跳躍し、距離を取りつつ頭を回収します。



「え、何それ運動もできんの? てけりちゃんが化け物すぎるんだが……」



「ショゴスなんですから化け物ですよ?」



「いやそうじゃねぇよ」



失礼なことを言うプレーンさんに反論しつつ頭をくっ付けます。



グチャァ……



「うわキモっ……」



「花も恥じらう乙女になんてこと言うんですか。どうなっても知りませんよ?」



「いやソレは流石に……てかどうなるんだ?」



「こうなります。」



人化を解除して一度ショゴス形態になり、玉座をイメージして変形します。

さらに、玉座の下から古のものを模した足を生やして玉座を持ち上げます。

最後に人間形態の私を玉座上に形成して機動要塞「Shuffler」完成です。



「ネタじゃねぇか!」



「何をおっしゃるプレーンさん、実は利点が多いんですよ?」



まず、真の姿のままでアリエルの夜宴礼装を装備できます。

次に、これは私の認識の問題なのか、古のものと玉座は個別のHPを持っており破壊されても私自身のHPは減りません。私の中では人間形態の部分が本体なのでしょう。まあSIZは消費しますが。

そしてこれが一番重要、ロールプレイ的に良い感じです。



「前2つは強いけど、最後の1つはやっぱりネタだろ」



「何言ってるんですか。モチベーションのためにも大事ですよ、これは」



消費したSIZはリアルで1日経たないと回復しない上、ゲーム内で24時間に1回しか使えません。

まぁ、プレーンさんには教えませんが。



「征けShuffler、敵を薙ぎ払え!」



「てけりちゃんキャラ変わってない!?」



プレーンさんが何か言ってますが努めて無視しつつ、古のものの触手で攻撃します。


1本目、上から叩きつけるように振るった触手を〈受け流し〉でそらされます。

2本目、転倒を狙って右足へと伸ばした触手は跳躍で躱され、代わりにナイトゴーントが犠牲になりました。

3本目、空中で無防備なプレーンさんに刺突をしますが〈回避〉で身をよじって避けられます。

4本目、着地刈りを狙った触手でしたが〈武道(立ち技)〉〈こぶし〉〈パリィ〉で弾かれ、反動を利用して距離を取られました。


……どの口で人のことを化け物なんて言ってたんでしょうか。



「はっ、厚化粧を舐めるなよ! 回避スキルは潤沢なんだ!」



「……すごいですね、まさか全部避けられるとは」



「それよりもてけりちゃん、いつからレイドボスに転職したんだ? 1on1で勝てる気がしないぞ、これは……」



「私の職業はメイドですよ?見てください。」



先程捕まえたナイトゴーントに、メイドの職業補正を利用してアリエルの夜宴礼装を着せて見せます。



「いや、確かに主人の着替えを手伝ってるっぽくはあるが……」



「止めなくて良いんですか? もうすぐ私の勝ちですよ?」



「は?」



さて、インベントリから取り出したりますは簡易魔法書【トランシェント・ルーラー】(110000トゥル)と【エンチャント】(10000トゥル)。

まず、ナイトゴーントの片翼を腕力に任せて毟ってアイテム化します。

次にそれを消費して簡易魔法書【トランシェント・ルーラー】に【エンチャント】を使い、ナイトゴーント特効を付与します。



「……! それでナイトゴーントを使役するつもりか? 1匹加わったくらいじゃどうにもならないぞ?」



「半分正解ですね。それじゃあナイトゴーントをドレスアップした意味がないでしょう」



そう言って私は「【トランシェント・ルーラー】付与:ナイトゴーント特効」を片翼になったナイトゴーント君に使い、ドレスを返してもらいます。

使用可能魔術は……《ナイトゴーントの召喚/従属》。よし、予想通りです。


口を増やして詠唱を開始します。どうも同時になら複数回使えるみたいなんですよね。おそらくナーフされるでしょう。



「え、そのドレスってそんな効果だったのか!?」



「いや、こちらこそ能力の確認すらせずくれたという事実に驚きなんですが……」



「取り出したことすらなかったんだ、確認してるわけないだろ」



「そこでドヤ顔されましても……」



あ、詠唱終わりましたね。



「「「「「「「「「《ナイトゴーントの従属》」」」」」」」」」



「うっわ、これは詰んだか……?」



「戦いは数だよ、兄貴」



「やっぱキャラ変わってない? うおっ、ぐっ、こなくそっ!」









流石に触手+ナイトゴーント9体は厳しかったのか、プレーンさんがドナドナされていきます。手を振っておきましょう。



「うひゃひゃひゃひゃ!」



「プレーンさん、ご機嫌よう」



「うひっ、せ、せめてキルしてっ!ってくれ! うひゃひゃ、くすぐりはにがっ、てなんだうひゃひゃ!」



……思ってたより面白いですね。スクショしておきましょう。



「鬼かっ!?」



失礼な。




すまないプレーンさん、スキル/魔法構成が変態すぎて今の私には戦闘描写できそうにないから半分ギャグオチだ……。

いつか私が進化したらまともに描写したなやるからな。すまねぇ。


ちなみにナーフされません。運営にゴネる人がいるので。


追記:気がついたら10000PV!ありがとうございますっ!明日は2回投稿しようと思います。






……できれば。


追追記:次回と次次回がクソ難産なんだけど、連続更新明後日にするって言ったら怒りゅ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ