スライムとは、、、
スライム
スライム族スライム科
グミのような形態をもつモンスター
本来体は液状になっているのだが、生きている間は上述したグミのような弾力をもち、だいたいは饅頭のような形をしているが、形は様々。
どうやって移動しているかは不明。
攻撃方法も不明。
基本的に弱く、脆い為、指でつついたり、踏みつけるだけで崩れ液状になる。
経験値も得難いことから研究もあまり進んでいない。
何のために存在しているかは不明。
〜王立魔物大全より〜
俺が召喚したスライムを見た周りの者はザワザワした。
中には俺の事を良く思っていない人間などは指を指して笑っていた。
家族は顔を青くし、俺はというと状況を全く飲み込めず、俺に近づいて体を擦り寄せてくるスライムをただ見詰めるしかできなかった。
ただはっきりとした事実はスライムという最弱のモンスターを召喚してしまった俺はマスターとしては全く使い物にならないであろうという事だ。
「ヒューイ、こうなった以上お前にはこの家を継ぐ資格は無い。今すぐ出ていってくれ」
父からそう言われた俺は反論する余地もなく追い出されるように家を出ることになった。
まぁ最弱と呼ばれるモンスターを召喚するような奴は当主にならないのは当然だろう。俺も当人でなければ文句は言わない。
当人ではなければ。
とりあえず、目の届かない所に行くまで馬車は使っていい(つまりどこか知らない所に行け)とのことで、行き先も告げていない馬車に揺られること約2週間。
降ろされた場所は他国の国境付近の林の中、近くに村もあるらしい。
そんなわけで現在の俺が所持しているものは代えのない旅用服(使用人から貰えた)、わずかばかりのお金と食料(母親のヘソクリと我が家のコックが慌てて作ってくれた保存食1週間分)
そして肩にのってプルプルしているスライム1匹だけだ。
このスライム、本来召喚したのちに使役する為の術を施す必要があるのだが、それも必要なく俺にすり寄ってきていつのまにか肩に乗っている。
今までスライムを召喚した人間はいなかった為、スライムに関しての研究は全く進んでいない。
一つわかった事は、続けば液体になってしまうスライムだが、マスターである俺がつついたりある程度の衝撃を与えても今の形は維持できるようだ。
「、、、絶対に見返してやる」
俺は肩に乗せたスライムを見ながら呟く。
1度召喚され、使役したモンスター以外を召喚・使役することはできない。
というのもどうやら召喚自体はマスターとモンスターの相性による為、たとえ召喚したモンスターを返し再度召喚しても同じモンスターが召喚される。
その上モンスター個体との結びつきも強いのか、もし召喚したモンスターを殺したりした場合、同種のモンスターを召喚できれば良い方で、最悪二度と召喚に応じない可能性がある。
そんなわけだから俺はこのスライムとともに生きていくしかない。
だからといって諦めない。
俺はこのスライムとともに最強のモンスターマスターになってこの国、いや世界中に認められるような男になってみせる!!
「そのためにはまずこのスライムの強さを知ることが大事か」
そう思った俺はまずはスライムのステータスを把握することにした。(ちなみにマスターになるとモンスターのステータスを把握する事ができる。)
名前:なし
性別:雌
種族:スライム
レベル:1
HP:1
MP:1
攻撃:1
防御:1
体力:1
魔力:1
速度:1
スキル: 消化
その他:マスターヒューイ
そこには目を覆いたくなるような内容があった。