朝
朝は嫌いだ。
幸せな夢から覚めてしまうから。
声も、温もりも、朝の涼しさが、鳥のさえずりが、連れて行ってしまう。
夜に泣いた。
孤独。
不安。
朝はそんな想いを再び連れてくる。
最初から決まっていたかのように。
ずっと前から決まり切っているかのように。
先人たちが作りあげた轍のように。
朝はやってくる。
終わりを引き連れてやってくる。
朝日を浴びると迷いが生まれる。
道が見えなくなって迷子になる。
どうしたらいいだろうか?
それでも足元の轍は見える。
信じて歩き続けてみる。
そうして君に出会えた。
泣いた夜も。
嫌いな朝も。
この場所で君とである為の必要なものだった。
朝は嫌いだ。
それでも前よりはずっと好きになれた。
だって、朝が来なかったら君に会えなかったから。




