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序章~プロローグ~
その後部屋から出て廊下を歩いている。
予想外にあっさりいってしまい正直拍子抜けしてしまった。少し疑念を持ちながら部屋へ戻っていたが深読みはしないことにした。
「まぁいいさ。皇帝を利用するのは俺だ」
その頃皇帝の部屋でギャラハッドとアレスが先程の事について話している。
「よろしいのですか?簡単に許可してしまって。逆に疑われてしまっているのではないかと」
「そんなに心配するな。ギャラハッド。あいつは戦力になる。我々が目指す最終目標に近づくために必要になるはずだ。
お前もそう判断したから帝国騎士に入れるのを納得したのだろう?」
長い付き合いになる二人だからこそお互いの考えがよくわかっている。
だから意見が対立することも少ない。ゆえに国は円滑にまわっていると言える。
「まぁそうだな。いずれは神門を開く鍵になるだろうからな」
ギャラハッドの言葉を聞きアレスは満足そうに頷く。そしてこう言った。
「あの男を…… シュバルツを利用するのは私たちだ。そうだろ?ギャラハッド」
「もちろんだ。騎士の誇りにかけてな」