第1章~少女との出会い~
「ミスト…か。ミストのことってまだ完全にはわかってないからな」
ミストは確かに生活には欠かせなくなった。とはいえやはり危険な面もある。
「先ほどの隊長のお話もミストについてかもしれませんね。兄さん。今は急ぎましょう」
そして北門が近づいてきたところで隊員に会った。
「ヴァイスさん!それにフィオナさんも……。応援ですか。助かります」
そして門につくと予想よりもはるかに状況は悪かった。
どうやら魔物はワーウルフだ。この一帯に生息している狼で毛は白い。警戒心は高いはずなのに街の近くに現れるのはやはりおかしい。
「兄さん……。この数が街に入ったらまずいです。ここで殲滅しましょう!」
「ああ。フィオナは広範囲魔法と治癒魔法で後方から頼む。俺は接近戦だ!」
抜刀し次々に切り伏せていく。ワーウルフは元々素早いがいつもよりさらに素早い。
「くそ。早いな。それに何より数が多い!」
そこにフィオナの魔法が広がる。フィオナは火・水・風・土の四属性を扱える。かなりの強さの魔術師だ。
「氷の刃よ。打ち抜け!フロストショット!」
ワーウルフ達を氷の弾が打ち抜く。かなりの数を減らしたがまだまだ多い。