第1章~少女との出会い~
最近魔物を狩る仕事が急増している。しかも亜種まで現れるのだからたまったものではない。
「そうだ。ミストは色んな物に利用されるが過剰に量が増えると悪影響を出す。詳しいことはまだ調査中だが、今回はお前達二人に……」
そこへ説明の途中に部屋の扉が勢いよく開いた。隊員の一人がかなり焦った様子で駆け込んできた。
「隊長!大変です!街の北門に魔物が出現。門付近で現在応戦中です!」
「なんだと!?状況はどうなってる!報告しろ!」
とうとう街の近くまで来やがったか。これはまずいな。
「隊長。俺たちに行かせてくれ。あいつらは門番兵には手が余る。いくら門番犬までいるとはいえ危険だ」
「わかった。ヴァイス、フィオナ。すぐに北門へ向かってくれ。後から伝令役の隊員も向かわせる」
「了解だ!急ぐぞ。フィオナ!」
「わかりました。行きましょう兄さん!」
返事をするとギルドから飛び出し、北門へ急ぐ。ここは都市の中央だから北門まではそう遠くはない。
「フィオナ。今回の件、どう思う?」
走りながらフィオナに聞いてみる。
フィオナは頭がいい。昔から魔力が高いせいかコントロールも上手い。そのためか魔法を使うのも得意だ。
「やっぱりミストは関わっていると思います。魔物は普通街に近寄りませんから」