7話
知恵の実を倒し、問題なく家に帰ることができ、一安心する。
あれから、ゴブリンのドロップアイテムの換金を忘れるほど疲れていた為ダンジョンから出てすぐに帰った。
今は家のソファで休憩している。
そろそろ、知恵の実のドロップアイテムを鑑定をするか。
発動:『鑑定』
《知恵のイヤリング。特定の称号を持っている者が装備している時『鑑定』のスキルに補正(条件:【称号】『禁断の果実』)装備の意思を示せば装備可能》
称号?
ステータスを確認してみる。
【名前】冬野礼司 Lv10
【称号】『禁断の果実』
【スキル】『影操作』『鑑定』『回復』
レベルが10になってる!!それに称号が増えている。称号って一体なんなんだ。『禁断の果実』部分とレベルの部分が点滅している。とりあえずスキルの取得は後回しにしよう、『禁断の果実』の部分を押してみる。
《『禁断の果実』。ユニークモンスター、知恵の実を倒した者に贈られる称号》
なるほど、ユニークモンスターってのは分からないが見たところ特に害は無さそうだ。
知恵のイヤリングを装備してみるか。
イヤリングだから耳に着ける物だよな。装備の意思を示すってのはどうやってするんだ?。
とりあえず、イヤリングを耳につける。これでいいんだろうか。
戦闘中に取れたら一大事だが。少し力を入れて引っ張ってみる。
全く取れそうな気配はなく痛いだけだった。
手鏡で自分の姿を確認してみる。ちゃんとつけた場所に全くのズレなくイヤリングは着いている。
取り外してみよう。
今度は、外すと心の中で強く思いイヤリングを外す。簡単にとれた。
さっきまでイヤリングがついていた所を確認するが穴なんて空いてない。ピアスみたいに穴が空いてるわけじゃなさそうだ。
どうやら、魔法的な何かの力で本人が外そうとしない限り絶対に外れないらしい。すごいな。
もう一度イヤリングを着ける。とりあえず、何か近くにある物を鑑定してみよう。
発動:『鑑定』
《手鏡。手に持って使う携帯可能な鏡。化粧や身だしなみの確認などで、男女問わず一般的に使用されている》
手鏡にイヤリングがうつる。
「うわ!」
そこにはさっきまで無かったはずの目が一つ生えている。しかも、眼球が動いたり瞬きしたりしている。知恵の実にも目があったがそれが原因か。やっぱりキモい。
鑑定を終わり、再びイヤリングを見てみるが眼球が無くなっている。鑑定のスキルを発動している間しか目は現れないのだろう。
ま、まあいい、次はイヤリングを外して比較してみよう。
発動:『鑑定』
《手鏡。手に持って使う携帯可能な鏡》
なるほど、本当につけている間は鑑定に補正がかかるのか。なんかゲームみたいだな。
ある程度イヤリングの性能の性能は確認できたし、次はレベル10になって得るスキルを選んでいこう。
「ステータス」
【名前】冬野 礼司 Lv10
【称号】『禁断の果実』
【スキル】『影操作』『鑑定』『回復』
点滅しているレベルの部分に触る。
ウィンドウの表示が変わる。
【スキル選択】
・『炎操作』
・『投擲』
・『咆哮』
うーん、この中で良さそうなのは『投擲』だろうか。おそらく、『炎操作』は『影操作』と同じような物だと思うが、火を動かすだけだとあまり役に立たないだろう。くそ、スキルを鑑定できたらいいのに。
最後の『咆哮』についてはネットで調べたら出てきた、どうやらモンスターの注意を引くスキルみたいだ。一人の俺には役に立たないな。
やはりここは『投擲』だな。名前からして何か物を投げる時に補正がかかるスキルだろう。知恵の実との戦いで俺には遠距離攻撃がないことに気づいた。このスキルを取ればナイフを投げてもいいし、最悪その辺に落ちている石でも投げればいい。
よし、決めた。『投擲』にしよう。
『投擲』の文字に触れる。
ウィンドウの表示が元に戻る。
【名前】冬野 礼司 Lv10
【称号】『禁断の果実』
【スキル】『影操作』『鑑定』『回復』『投擲』
スキルを試してみたいが、ダンジョンの外で試すのは危険な気がする。明日ダンジョンに行った時、試してみよう。
やるべきことはこれでやった。夜まで影操作の鍛錬でもするか。




