表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソロ探索者、ダンジョンに潜る  作者: 西校


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/64

62話

スキル名の修正について

 ご愛読くださり、誠にありがとうございます。前から違和感があった、スキル『強打』の名前を『強撃』に変更させていただきました。

 これからの名前も変更いたしますが、変更したのは名前だけですので違和感は少なく読んでいただけると思います。

 



 ピピピピ、ピピピピ



 目覚まし時計の音が部屋に響き渡り、俺の意識を覚醒させる。


 遂にこの日が来てしまった。憂鬱な気持ちのまま体を起こし、部屋のカーテンを開ける。


 今日は、ユニークモンスター戦のために政府が探索者を現地に来るよう指定された日だ。と言っても、今日戦う訳ではないらしく、決戦の日に向けての説明や準備をする為に現地に呼ばれた。

 けど、俺はこれからユニークモンスターと戦う場所に向かわなくてはいけないのは変わらない。


 クソが。マジで嫌だ。行きたくない。


 そんなことを思いながら俺は準備を始める。まだ時間には余裕があるが、あまりに遅いと新幹線の時間に遅れてしまう。


 リビングに降りて朝食の準備を始める。今日は食パンと目玉焼きにしよう。


 トースターに食パンを入れてスイッチを入れて、その間に目玉焼きを作り始める。


 少しすれば、チンッという甲高い音がキッチンに響き渡り、食パンが焼き上がったことを知らせる。


 ちょうど良い。目玉焼きも出来上がったところだ。目玉焼きを皿に乗せて机に並べる。あとは食パンに付けるジャムだな。戸棚にしまってあるジャムを取り出す。

 それを食パンに塗り、今日の朝食完成だ。


「いただきます」


 ご飯を食べながら今日の予定を整理していく。


 まず、今日の主な移動手段は新幹線とバスの二つだ。新幹線は政府の方が予約していてるから、俺はほとんど何もしなくていい。そしてバスは、観光バスみたいな貸切のバスを政府が用意しているらしい。


 こう並べると、俺は移動するだけで良いな。


 そして現地に着けば案内に従って移動する。作戦や配置の説明を受ければ、あとは自由に行動しても良いらしい。


 ユニークモンスターと戦うのは明後日になる。明日はユニークモンスター戦の為に心体を調整する日らしい。まあつまり、現地でニ泊しなければならないのだ。

 

 現地のホテルに泊まれるみたいだが、従業員というか住民は全員避難しているので場所だけ政府が借りている状態だ。寝袋や簡易テントで寝ることにならなくて安堵している。


「ごちそうさまでした」


 食べ終わったので、考え事を打ち切り片付けを始める。数日、家を空けることになるので洗剤で洗い、タオルで水気を拭き取り片付ける。


 次は自分のことだな。顔を洗い、歯を磨き、寝癖を直す。よし、完璧だ。


 昨日、用意していた探索用の服に着替えて、武器を入れた袋を玄関に運ぶ。


 宿泊に必要な物は全て昨日のうちに準備しているから、これで準備完了だ。リビングにかけられた時計で時間を確認する。


 

 今出ればちょうど良さそうだな。



「いってきます」


 俺は玄関から一歩踏み出した。

 


 ◇


 新幹線に乗り込む。よく考えれば、これが初めての新幹線だな。クソ、戦いに行く為じゃ無ければ素直に喜べたのに。


 そんな事を考えながら、予約されている指定席を見つけて座る。俺の席は窓側のようだな。乗り物酔いはしないとは思うが、外の景色が楽しめるのは少し嬉しい。


 周りを見渡せば、探索者らしき格好をした人達が結構乗っている。ここに乗っている人は全員探索者らしい。事前にメールで説明されていたはずだ。


「すみません。お隣、失礼しますね」


「あ、はい。どうぞ」


 周りを観察していると横から声をかけられる。隣の席に座る人だろう。これから数時間、近距離で過ごす相手を確認すべく隣に視線を向ける。


 え?


 そこにいたのは中学生になったかならないかくらいの見た目をした少女だった。


 この車両に乗っている人は全員探索者なんだよな。メールで説明されてたしな。俺の記憶違いか? 中学生は探索者になれないもんな。


 バレないように、もう一度隣に視線を向ける。………………どう見ても高校生以上には見えない。単純に無茶苦茶若く見えるだけか?


「あの………」


 やべ。見てることがバレたか? いや、まだそうと決まったわけじゃない。ここは冷静に返事をしよう。


「どうかされました?」


「すみません。荷物を上に上げてもらえませんか? 私の身長では届かなくて」


 なんだ、見ていたことがバレていたわけではないのか。


「もちろんです。荷物をお預かりしますね」


 なるべく。愛想良く返事をする。初対面の相手の心象を良くしておいて損はないし、この人も探索者ならこれから向かう戦場で助けになるかもしれない。


 荷物を持ち上げて、戸棚の奥にしまう。そうすると、柔らかい笑顔を浮かべながらお礼を言ってくる。


「ありがとうございます」


「いえ、お気になさらないでください」


 話した感じ、割と大人びてるな。やはり容姿が幼く見えるだけか。それとも何かスキルの影響か? まあ、俺には関係ないことだな。


 そう考えた俺は隣に意識を向けるのをやめて、暇つぶしにスマホをいじり始める。これから数時間は新幹線の中か。


 何をしながら暇を潰そうか。



 数時間後



「本日も新幹線をご利用いただき、ありがとうございました」


 新幹線内にアナウンスが響き渡り、目的地の到着を知らせる。次は指示された場所に移動して政府のバスに乗らなければならない。動き出そうとした瞬間、隣から声をかけられる。


「あの、何度もすみません。上にある荷物を取っていただけませんか?」


 そういえばそうだ。隣の人の荷物のことを完全に忘れていた。


「もちろんです。すみません、気が回らなくて」


 そう言いながら、隣の人の荷物を取り手渡す。

 

「いえ! 何度もお手を煩わせてしまい、申し訳ありません」


 隣の人のお礼に対して気にしないように言いながら俺は自分の荷物を取り、新幹線を降りる。周りの探索者も同じ場所に向かっているので流れのようなものが出来ている。この流れに従っていけば良さそうだな。


 改札を通り、そのままバスが停まっている場所に向かおうと思ったが飲み物を買いたくなったので、周りの流れから外れて自販機かコンビニを探す。お、コンビニがあった。目についたコンビニに入り、飲み物を買う。

 

 コンビニから出てみれば探索者の流れの最後尾が見えたので、それを追いかける。数分歩けば、バスの周りに人が集まっている光景が見えてきた。


 バスは何台か停まっていて、号車ごとに人が振り分けられている。事前に全員の座席が決まっているらしく、俺は3号車の前にいる人に話しかければ良いことになっている。


 3号車は………………………………………………………………あのバスだな。見つけた3号車のバスまで歩き、政府の軍人らしき人に近づく。


「お名前をお願いします」


「冬野礼司です」


「冬野様ですね。バスの座席は事前に説明させていただいた通り、普段探索を共にしているメンバーで固まっていますので、普段ソロで活動していらっしゃる冬野様には申し訳ありませんが、同じくソロで活動していらっしゃる方の隣に座っていただくことになっています」


 へえ、知らない奴の隣に座ることになるのか。まあ、別にどうでも良いか。相手に話しかけることはないだろうし、相手も話しかけてこないだろう。


「わかりました。問題無いです」


「ご理解いただき誠にありがとうございます。それではこちら座席表となります」


 そう言って一枚の紙を見せられる。なるほど、前から3列目の通路側か。隣の席に座る人は黒川凛と言うらしい。名前からして女性か? いや、別に男でも全然有り得るか。


「冬野様。バスに乗る前に荷物をお預かりいたします」


 そう言われたので荷物を預ける。万が一何かあっても『影操作』で槍を作れば何とかなるだろう。


「目的地に到着し次第お返ししますので、ご安心ください」


 少し、安心できないが。その気持ちを押し殺してバスに乗車する。俺の席は前から3番目のここだな。隣の人はもう座っているみたいだ。これから数時間は隣にいるだろう人を確認する。


「「あ」」


 隣の人と思わず出してしまった声が被ってしまう。


「えっと、よく隣になりますね」


 その声の主人は新幹線でも隣になった、中学生ぐらいの容姿をしたあの女性だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ