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ソロ探索者、ダンジョンに潜る  作者: 西校


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2話


 ピピピピ


 目覚まし時計の音が寝室に響き、目を覚ます。

 寝る時に開けっぱなしにしていたカーテンから入る朝日の光が眩しく感じる。

 

 そういえば、昨日は帰ってきてからそのまま寝たんだったと思い返しながら昨日と変わっていない服を見る。


 まずは、風呂に入るかと思い立ち風呂場に向かう。


 シャワーを浴び終え、着替えたら朝食の準備をする。トーストを作っている間に昨日できなかったステータスの確認を済ませておく。


「ステータス」


【名前】冬野礼司 Lv2

【称号】

【スキル】『影操作』『鑑定』


 レベルが上がっている。昨日は2匹しか倒していないのに、上がっているのは不思議に思ったがゲームみたいに初めの頃はレベルが上がりやすいんだろう。


 そんなことをしていたら朝食が出来上がる。


「いただきます」


 机に並べて、テレビを点け食事を始める。


「探索者のレベルとはモンスターを倒すことによって・・・・・・・・・・」


 今日は、探索者のレベルについてやっているようだ。探索者のレベルは上がれば上がるほど身体能力が比例して上がるようだ。なるべく早く上げたいが、焦らずやっていこう。


「ごちそうさまでした」


 手を合わせて食事を終わる。ご飯も食べたし、今日も準備をしてダンジョンに行こう。自分の部屋に置いておいたプロテクターと武器を取りに行く。プロテクターは家から着けていこう。武器は非常時でもない限り外で出せば普通に犯罪らしい。ナイフはカバンに入れ、槍は専用のケースに入れ背負っていく。


 鏡を見て自分の身だしなみを確認する。なんか、釣りに行く人みたいだな。


 戸締りの確認を終え、玄関から出る。


「いってきます」


 外に出て、鑑定を発動しながらダンジョンを目指す。


 何度目かわからないが鑑定を発動すると、目の前の鑑定結果を映す半透明のウィンドウに変化が起きる。


《サクラ。バラ科サクラ亜科サクラ属》


 おお、遂に変化した!これで少しは、ダンジョンで役に立つだろう。


 

 

 鑑定の変化に喜んでいると気づけばギルドの前に着いていた。早速荷物を預け、ダンジョンに潜る申請をしようとカウンターに向かう。


 カウンターにつき、カウンターにいた男の人に話しかける。名札を見れば、鈴木さんというらしい。


「すみません、ダンジョンに入りたいのですが」


「はい、探索申請ですね。身分証の提出をお願いします」


 鈴木さんは、身分証を機械にスキャンさせながら、こちらに話しかけてくる。


「新人さんですか?」


「はい、そうです」


「気をつけてくださいね。昨日も新人さんが一人、亡くなっていますから」


「ありがとうございます。気をつけますね!」


 鈴木さんの気遣いの言葉に俺は笑顔で答える。


「手続きの方、完了いたしました。お気をつけて、いってらしゃいませ」


 そう言って返された身分証を受け取り、お礼を言いダンジョンに入る。


 昨日と同じ草原が広がっている。ナイフを腰につけ、槍を手に持ち準備万端だ。今日も、昨日と同じようにコボルトを一匹ずつ倒していこう。


 コボルトを探していると案外、簡単に見つかった。鑑定してみよう。


発動:『鑑定』


 《コボルト。見た目通り力は弱い、一匹であれば牙と爪に注意してれば勝てるだろう》


 無茶苦茶説明してくれるな!?まあいい、今は目の前の敵に集中だ。


 忍足で近づき後ろに回り込む。そして心臓に向けてひと突き、簡単に倒すことができた。これがレベルが上がった効果だろうか?


 落ちているドロップアイテムを拾い上げ、鑑定する。


《コボルトの歯。コボルトのドロップアイテム、ただのゴミ》


 なんか急に口悪いな。ただのゴミってもう少し言い方あるだろ。


 まあいい、どんどん倒していこう。


 


 1匹、2匹とゆっくりだが慎重に確実に一匹だけの個体を殺していった。


 今日のコボルトを殺した数がちょうど5体目になった時、気づけば太陽が真上に登っている。ダンジョン内の太陽は外の太陽と同じ動きをしているらしいので、今は昼頃だろうと自分の腕時計を見ると針が十二時を回っている。


 一旦はここで終わって、ご飯でも食べよう。門の方に足を進める。


 問題なく門に着き、一安心する。


 まずは、ドロップアイテムを買い取ってもらおうと、カウンターにいる職員に話しかける。


「買取をお願いします」


 問題なく買い取ってもらい、5本のコボルトの歯は合計で千円になった。これで何か美味しい物でも食べよう。


 スマホで近くの飲食店を調べる。うーん、昼はラーメンにしよう。動いた後って無性にラーメン食べたくなるんだよな。


 開いているラーメン店を見つけて入る。運の良い事に空いていたので、待つ事無く席に座ることができた。

 メニュー表におすすめと書かれているラーメンを注文する。こういうのにハズレはないはずだ。


「了解しました!醤油ラーメン、一丁!!」


 ラーメンがくる前に、ステータスを確認しておこう。レベルは上がっているだろうか?


【名前】 冬野礼司 Lv3

【称号】

【スキル】『影操作』『鑑定』


 おお!レベルが3になっている!


「お待たせしました」


 ステータスの確認に夢中になっていたら、ラーメンが運ばれてくる。とても美味しそう。


「いただきます」


 まずはスープを飲み、その次に麺をすする。とても美味しい、あっという間に食べ切ってしまった。


 腹ごしらえもしたし、ダンジョンに戻るか。

 俺は会計を済ませ、ダンジョンへ向かった。

 

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― 新着の感想 ―
囲まれちゃった人かかなー ダンジョンの外でもステやスキルが発揮する仕様か ステ補助で身体能力が上がった時の日常描写にセンスが問われるやつだな 鑑定先生、毒舌ですな 経験値あげたら知能が上がった風な…
囲まれてた人死んじゃった感じかな
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