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ソロ探索者、ダンジョンに潜る  作者: 西校


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11/61

11話


 今日はいよいよ新しいエリアに行く日か。


 そんな事を思いながら、寝室のカーテンを開ける。


 まあ、腹が減ってはなんとやらというし、まずは朝ごはんにしよう。


 用意していた服に着替え、リビングに降りる。


 いつものように朝ごはんを準備して食卓に並べる。


「いただきます」


 ご飯を食べながらテレビの電源をつけニュースを見る。


「昨日午後二時過ぎ〇〇県の銀行で探索者と見られる男性が強盗事件を起こしました。犯人の男は行員や顧客を人質に取り、現金を奪おうとしましたが、政府の特殊部隊「特殊能力鎮圧機構」A.S.S.Fが迅速に出動し、事件を鎮圧しました。」


 物騒な事件だな。こういう事件が起きるなら、学校では探索者である事は隠してたほうがいいだろう。特殊能力鎮圧機構、確か政府の特殊部隊で全員ダンジョンで鍛えられた精鋭らしい。レベルも相当高いんだろう。そういう部隊がいるのに犯罪を犯すなんてバカな奴だ。


「ごちそうさまでした」


 朝ごはんを食べ終わり食器を片付け、探索の準備をする。


 いつものように、武器や鞄を持ち玄関を出る。


「よし、いってきます」


 戸締りの確認はしたし忘れ物もない、完璧だ。


 電車に乗り一駅移動しギルドに向かう。


 ギルドに着き、探索申請を手早く済ませダンジョンに入る。


 ついに新しいエリアだ、気を引き締めよう。


 森林エリアを抜け、新しいエリアに出る。


 見渡す限り青くキラキラ輝き広がる海のそばに、一切の不純物がない白い砂浜が広がっている。波が静かに打ち寄せ、細かな砂をさらっては戻っていく。潮風が頬を撫でるたびに、かすかに塩気を含んだ香りが鼻をくすぐる。


 綺麗だ。一瞬ダンジョンであることを忘れその光景に見惚れてしまう。


 いけない、ここは未知の場所だ。何が起こるかわからない気をつけないと。


 ザッ、ザッ、ザッ


 早速、モンスターが歩いてきたので近くの草木に身を隠す。まずは鑑定だ。


発動:『鑑定』


 《深海の影。一般的な成人男性並みの力を有しており、どの個体も槍を所持している。海中では素早いが陸上では速度が落ちる。通常の魚と同じような目をしており、ほぼ全方位見渡せる》


 深海の影?なんか急に怖い名前してるな。まあ、今まで通り半魚人でいいだろう。しかし、後ろも見えるのか。不意打ちができなくなったのは辛いが。どうするか。


 その半魚人の背中は取れている。速攻で決める。


 隠れていた草木から飛び出し、槍を前に構えたまま走り出す。


 半魚人は、こちらに気づき振り返り、槍をこちらに向けようとしている。


 槍を片手に持ち替えバッグから素早くナイフを取り出し、半魚人の手に目掛けて投げる。


 発動:『投擲』


 問題なくスキルが発動し、半魚人の手にナイフが刺さり、槍を落とす。


 槍が届く位置まで近づけた。半魚人は槍を拾うのを諦め爪で攻撃しようとしてくるが、


 まあ、槍のリーチの方が長い。半魚人の手が届く前に槍が半魚人の胸を貫く。


「ギィ!!」


 半魚人は悲鳴を上げ抵抗するが、少しすれば動かなくなった。


 よし、倒すことはできた。


 死体が光の粒子になりドロップアイテムが現れる。これは・・・・・鱗か?鑑定してみよう


発動:『鑑定』


《深海の影の鱗。通常の魚の鱗より硬く大きい。何枚も集めれば防具にすることもできるだろう》


 なるほど、確かにギルドでそういう防具が売られていた気がする。まあ、すごく高かったけど。


 鱗も相当高いだろう。


 もうちょっと、砂浜エリアを探索してみよう。

 

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― 新着の感想 ―
リアルの銀行は、通常取り扱い窓口は『午後三時』まで。 待っている客がいなければ、銀行員が対応する窓口を閉めてしまうので、『午後三時すぎ』に強盗が来ても、   ATMと警備員だけ という、シュールな光景…
何というか淡々と話が進むわりに主人公の人物像が曖昧なままですねぇ 言動行動がキャラ設定に従ってるのかわからない 意図してやってるなら読み手を選びそう
昨日午前三時過ぎ 誰も突っ込んで無いみたいですが、 夜中に銀行があいて無いでしょうから そう言う世界です。で無い場合、見直しをされては?
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