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第二話 転生した悪役令嬢の目覚め

「お嬢様!目が覚めたのですね!今、旦那様と奥様をお呼びいたします!」 


私の顔を覗き込んで、私の目が覚めたことを確認したらしい女性がドタドタと大きな音を立てて走っていった。記憶にもある、彼女は確か…私のメイドのアリアのはずだ。それにしても、ほんとにメイドか?と思うくらいどんくさいな。足音も立てちゃってるし、そりゃ転生前の私もキレるわ。よく耐えたな、私。



そう、私はどうやら転生したらしい。それも転生前にさんざん遊びつくした乙女ゲーム『恋の誓い』に。



このゲームでは、悪役令嬢が三人、悪役令息も三人だ。乙女ゲームなのに、悪役令息がいる理由はラスボスとして君臨しているからである。そもそも恋の誓いというのはこの王国独自の法律みたいなもので恋愛結婚を推奨している法律だ。まあ、基本的には政略結婚だが。単純に言うと、好きな人と二人で困難に打ち勝つことで結婚を許ということだ。ヒロインは攻略対象と恋の誓いをし、困難に立ち向かうのが大まかなストーリー、そしてその困難というのが悪役令息を倒すこと。王太子を攻略した場合ラスボスは王女の婚約者である侯爵令息。王女に頭の上がらない奴だった。それにしてもなんで、困難=悪役令息を倒すことなのかはよくわからん。このとおり大体の内容は憶えているが。その記憶を頼りにした感じ、やはり私は一人目の悪役令嬢ルベラ、らしい。不本意なことながら。



まあでも、悪役令嬢に転生した少女がやることは一つ。王太子を落として破滅フラグをへし折ること!あ、王太子を物理で落とすわけじゃないよ?そしたら普通に自ら破滅フラグに突っ込むことになるし。幸い、王太子と会ったのは…あ、


やばいやばい、王太子にあいさつした瞬間ぶっ倒れたんだった。体の弱い令嬢は王妃に向いてないだとかなんとか言われそうすぎる。…どーしよ。



「ルベラ!!目が覚めたのね。よかったわ」



「はい、お母さま。もう大丈夫ですわ。ですが、申し訳ございません。挨拶の時に倒れるなんて、」



「いえ、あなたが無事ならいいのよ。幸い、王族の方々からも心配の声を頂いているから。また体調が戻ったら城へ向かいましょう。今は休みなさい。しっかり寝てるのよ」



母が部屋を出ていく



え、お母さま、いい人すぎでは?なぜ、ルベラは悪役令嬢に???ま、それは置いといて、、今までの成果を出す時が来た!!ふっふっふ、見ている皆さんはなんの事だか知らないだろうが、私は異世界に転生するために今まで頑張ってきたのだ!料理はもちろんのこと、設計図などが自分でも書けるように!あ、厨二病的な感じだと思いました〜?残念!私だって、本当に転生するなんて思ってなかったよ?、でもね、普通に将来役に立つと思ったから!一石二鳥だと思ったの!



ま、その話はまた今度。破滅フラグをへし折るんだよね。ぶっちゃけ、転生した時点で何とかなる気はしてるけど。まず、大前提として、ヒロインが転生者だったら超やばい。なにしろ本気で攻略対象を取りに来るやつが多いからね。そこは注意しないと。私がやるべきことはやっぱり王子を落とすこと!でも変にベタベタするのは御法度だから、健気に一途で頑張る!



そういえば、元々のルベラちゃんの記憶に、変な人たちがいるんだよね、なんか焦ってる?みたいな人たち。まるで記憶をなくしたような、、うん、つまりこれあれだな。みんな悪役ポジの人達だし、転生してるっしょ!んじゃ、その人たち呼んでパーティーでも開くか?まず王城に行ってからだけど。名目はどうしよ?リオリアは友達だから呼べるけど。うーん、悩みどころ。でも、みんな大体いい所の出。それぞれ強みを持った家の人たち。子供の内に交流関係を持って置きたいから、とかでいいかな?



両親には寝てる間にこのままではいけないと神様から天啓を承った夢を見たのです。とか言えばいいかな?



あ、そうだ。あの子を呼ばなきゃ。あの子の場合記憶をなくしたような感じではないけど、ただずっと変な感じっていうか。確認しないと。



もしみんな転生者だったらどうしよ?悪役会議でも開いちゃう?みんなの破滅を阻止する会議。悪役令嬢たちはバットエンド=死だけど、令息組はなんでもないんだよね。ぶっちゃけ。結構な怪我は負ったはずだけど、そもそもあいつらは確か、1人目は王女の婚約者で、王女が王子とヒロインの婚約を納得しなかったから、頼まれて恋の誓いのラスボスとして君臨。2人目は辺境伯の息子で、ヒロインに恋していた。3人目は子爵家の出で、自分の剣の腕前が認められず、騎士団に入れなかったのに、同い年の攻略対象が認められてるはおかしいみたいな言い分だったかな?



そう、恋の誓いには個人的な恨みなども入ってくる。要は、全ての国民を納得させろ!って言うわけだよね。勿論誰も反論しなかったら無条件で恋の誓いは成立するし。そもそもの婚約者とかだったら誰かが反対しても、バトったりはしない。その辺は恋の誓い以前の問題だしね。ちなみに、恋の誓いに負けたら、今後一切負けた側は関わりに行けなくなる。勝った側にね。腹いせとかを防ぐためだと思うけど。



んじゃ、とりあえずもう寝るか。


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