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うじうじジテンくんを楽しもう!

【⠀絵文字で表現されるキャラクター一覧⠀】


(‐△‐)←ジテン

(〇 〇)←キャンディさん

(●∧●)←ルゥさま

〇 〇

(☆∨☆)←デベッソンくん




(‐△‐)「いいよいいよどうせ俺なんて……」

背後に出でるは〝うじうじ〟〝もじもじ〟の描き文字。

それから指を床にくるくるとしています。

(●∧●)「あっ。うじうじモード始まったぞ~♪」

アソート・ヴィ~・ヴァンガードの乗組員のみんなはこのジテンがこのモードになることを楽しみにしていました。

何故なら、このモードの時のジテンくんは意外と面白く、それでいてかわいいからです。

〝どたどた~〟

どこからか足音が聞こえてきます。

〝マジかよ~〟〝ひゃほ~!〟〝今回は早かったな~!!〟

その声を聞きつけて、ワープ空間を通って様々な人達がなだれ込みます。

(●∧●)「安いよ安いよ~!!」

ユッキン「ねえちゃん!焼きそばひとつ!」

(●∧●)「あいよお!!800ツーカね!」

と、出店まで出てくるレベルです。

(‐△‐)「ううう……いいよいいよ、俺なんてどーせ……」

〇 〇

(☆∨☆)「この時のジテンはお酒が進むデベね」

(〇 〇)「おめー、お酒飲んでいいのかよ」

〇 〇

(☆∨☆)「この船の中は治外法権デベよね?」

(〇 〇)「まあいいか、あーしら宇宙生物だしな、ギャハハ」

一人きりのうじうじは大変やるせないものですが、みんなといる時のうじうじは中々心地よいものがある。今のジテンくんは内心でソンな思いがありました。

(‐△‐)「うう……どうせ俺なんてうじうじマンだよ……うじうじマン……」〝ハッ!!〟

この時、ジテン君はなにかに気がつきました。

ズモモを手で呼びます。

ズモモ「ん?」〝ナーニ?〟

こそこそ。こそこそこそ~り。

耳打ちをしています。

ズモモ「おけー。ちびっと待っててや~」

〝すたこらぴ~〟ズモモはそんな勢いでどこかへと消えてゆき――みんなの視線集まる中、戻ってきた時にはどこから持ってきたのでしょう(おそらく倉庫)手にふたつのマラカスを持っていました。

この時、ルゥの中にはこれぞ両手にマラカスだな、と云った念がよぎりましたが、なにがこれぞ両手にマラカスなのか分かりませんでしたので言いませんでした。

マラカスを受け取ったジテンはすっくと立ち上がります。

そして。

(‐△‐)「うじうじマンボ~♪うじマンボ~♪」

そういってみんなの前でマラカスを振り鳴らし、戯け出します。小刻みにステップを踏む様は、それはそれは見る者をムカムカさせました。なんかこう、胃から熱いものが湧き上がってくるような――そんなムカつき具合でした。そこにしゃかっしゃかっとマラカスの音色が届く物ですから、ルゥさんに至っては拳をぶつけようとしてしまいました。

「はい、かいさ~ん」

総員の中の誰かがそう言いました。

するとどうでしょう。あれほど和気藹々としていたスペースはいざしらず。

わらわらと帰り支度を始め、みなみなはそこから消えてしまいました。


ぴゅううう。


宇宙。そして宇宙船内であるにも関わらず、一陣の北風が吹きました。

一本足立法で固定されていたジテンくんは、その寒気にぶるっとひとぶるい。それにて気がつきます。

それから少しだけ涙をちょちょぎらせます。


しかし、ジテンくんはみんなに感謝しています。自分のうじうじを楽しんでくれるなんて、楽園でしかありませんもの。

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