第六話 初任務
任務任務任務
{ピピピピピ}
あ~なんだ、うるせぇ
「うるせぇなぁ。何の音だよって、コレかッ」
昨日センパイがくれた、目覚まし時計。たしか、音がなるって言ってたな
「オイ、起きろッて起きてる」
センパイ、いいとこに来たな
「なぁコレうるせぇンだけど」
「上にボタンがあるだろ、それ押せ」
あ~ボタン~
「これか」
止まった
「どうなってんだ、コレ」
とりあえず、部屋から出るか
「おはよう」
「・・・おはよう」
「朝ご飯ができたから、座れ」
「なんだこれ」
四角いパンが二つ、で、こっちの皿に乗ってンのはなんだ
「卵とベーコンを焼いたヤツだ。それを、食パンの上に乗せて食べるんだ。あと、オレンジジャムもあるから、塗りたきゃ塗れ」
・・・え~と、パンの上に、たまごと、ベーコンを乗せて食べるんだな
「いただきます」
ンだコレ~
「センパイ、これうまいぞッ」
「なら、良かった」
ジャムってのもぬってみるか
「・・・アメェ~スゲェ甘いぞッ」
センパイは天才だな
「アレ、センパイは食わねぇの」
「俺はもう、食べた。食い終わった皿は、台所に持って行ってくれ。俺は、着替えてくる」
「オオ、分かったぜ」
先にパンにジャムをぬって、たまごとベーコンを乗せる。さっきとは逆バージョン
「こっちもウメェ~」
▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼
「おはよ~アサ君。今日も一日がんばってこ~イェ~イ」
なんか、昨日と全然違うな
「先輩、昨日徹夜しましたよね」
「えっ何で分かったの、ロコモ君」
てつやって何だろ
「顔。普段から見てれば分かりますよ」
「えッ。そう、そうか~普段からね~」
なんで、クネクネ動いてんだ
「何やってんだこの人」
「余り見るな。教育に悪い」
「ひどいよ~」
次は、後ろにたおれたし
「なぁ、センパイ。この人って変なヤツなのか」
「ああ、変な人だ」
「えッ変だと思ってるの」
「誰でも思いますよ」
オレも思ったぞ
「カッ~マジか。そっか~マジか~ホンット、ロコモ君って上げて落とすよね」
またなんか言い始めたぞ
「先輩、時間が無駄なんで早く本題に入りませんか」
そうだぜ、オレたちは呼ばれてきたんだから
「・・・そうだね。本題に入ろうか~簡単に言うとね、面倒な事が起きたんだ」
メンドウなこと
「 ❰教会❱ だよ」
「確かに、面倒ですね」
キョウカイってなんだ
「昨日言った ❰炎の悪魔❱ は覚えてるかな、アサ君」
「オオ~覚えてるぜ」
「 ❰教会❱ はね ❰炎の悪魔❱ を崇拝し、信仰し、そして、狂信しているヤツらの集まりだよ」
「それが、なんかしたのかァ」
「おっ察しが良いね~アサ君の言う通り ❰教会❱ 自体は別にどうでもいいんだよ。問題はやってることさ。例えば、無理やり入信させようとしたり、過激なデモを興したりする。まぁまだこれ位ならかわいいモンだけど ❰教会❱ の教えの一つに 《 ❰炎の悪魔❱ と共に 》なんて言うヤツがあるんだ。これが面倒なんだよね~」
「なんでだ」
「 ❰炎の悪魔❱ がもたらす死は絶体。つまり ❰化物❱ に殺されるのも絶体なんだ。だから ❰特隊❱ のやってることが気に食わなくてね 《 ❰化物❱ を殺すな~ 》 とか言ってくんの。まだ言うだけなら良いんだけど、行動に移しちゃうんだよね」
「それで、今回は何が起きたんです」
なにしたんだ
「 ❰シズカ❱ って子、いるでしょ」
「先月入ったヤツですよね」
「その子のバディの男の子がさぁ、昨日殺されたんだんだ」
ンで、殺したんだ
「ほら、昨日殺したでしょ ❰化物❱ それの報復だよ」
ン、ならおかしいぜ。だってよォ
「殺したのはオレだぜ」
「アイツらはさ、個々で見たりしてないの ❰特隊❱ に居る時点で敵なんだよ。本当、腹立つよね」
ならさぁ
「 ❰教会❱ こわせばいいじゃねぇか」
「お前なぁ」
チゲェのか
「実際、上は検討中だよ。死者が出たしね。まぁコレに関しては私も同じだよ」
「でも ❰教会❱ の本拠地ってまだ、分かってませんよね」
「ソレも含めての 《検討中》 だよ。で、こっからが、君たちへの話」
なんだ
「さっきも言った通り、死者が出た。でも、死体は回収されてない。何でかって ❰教会❱ の信者。つまり、殺したヤツが持って帰ったんだよ」
「なんで」
「死体を使った何らかの儀式、もしくは ❰炎の悪魔❱ が ❰化物❱ にするために回収させたのか。ソレに関しては正直分からない」
「・・・死体の回収ですか。でも、場所が分からないんじゃどうすることも」
たしかになぁ。場所が分かんなきゃ探せねぇし
「それがね、どうやらその子、襲われた時に無線機を入れたんだ。で、その電波をアテに、昨日徹夜して探した。そしたらね、見付ける事ができたんだ」
「つまり、俺たちに無線機を見付けた周辺を捜索するって事ですか」
「うん。そうだよ、それが今回の話であって、任務だ」
ニンム
「先輩はこれから、どうするんですか」
そうだ、この人は、なにすんだよ
「私は先生と話があるから」
先生ってだれだ
「・・・分かりました」
「気を付けてね、二人とも」
▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼
デッケェ家がたくさんあんな
「センパイ、この辺の家、全部デケェな」
「ああ言うのは、家じゃなくてビルって言うんだ」
ビル、覚えたぜ
「どうしたんだよ、センパイ」
いきなり止まってよ
「この辺りだ」
ふ~ん、じゃあ探せばいいんだな
「とりあえず、ソコの路地に入るぞ」
「なんで」
「人が多いからな探せるモンも探せない。それに、何の策もないのに探しても時間がもったいない」
よく分かんねぇから、センパイの言うとおりにするか
「でも、なんでこんなに人が多いンだ」
「飲食店が多い通りだからだろ」
「その、インショクテンってなんだ」
「ご飯を食べる店だ」
そんなのあるんだな~
「・・・オイ、前歩け」
「なんでだよ」
「お前が遅いから、周りの人にぶつかってんだよ」
あ~だからさっきから、肩が痛かったンだな
「早くしろ」
へ~へ~
「できるだけ、速く行くぞ」
「なんで」
「さっきから、ずっと付いてきてるヤツがいる」
たまたまじゃねぇのか
「念のため、警戒しろよ」
「分かった」
つっても、すぐソコだぜ
「路地に入ったら走れよ」
走ればいいんだな
「走れ」
「オオ」
ってホントに来てンじゃん
「ハシッコまで来ちまったぜ」
「迎え撃つしかないだろ」
相手は、男かァ
「何の用だ」
「 ❰特隊❱ か」
センパイが剣を出したってことは、オレもナタを出せってことだよな
「良く分かったな」
「お仲間が良く話してくれたぞ」
「生きてンのか」
「祝福を受けたのだ」
なに言ってんだコイツ
「聞くなよ」
聞きたくねぇよ
「お前たちも受けるんだよ」
ウオッ来たッてオレの方かよ
「アサッ」
ンなんだ、体が、押されたのか
「センパイ」
「フン」
ケッた、アイツの顔ケッた
「気を付けろ、アイツ ❰能力者❱ だ」
エッそうなの
「ホントだッ、手から剣が出てる」
つか、センパイ腹おさえてどうしたんだよ
「大丈夫だ。カスっただけだ」
斬られたのか、アイツに
「一人は今ので、殺すつもりだったんだがな」
センパイはたぶん、動けねぇ
「待て、お前一人じゃ」
「オレの体は、強いンだぜ」
❰化物❱ になぐられても、痛くねぇし、熱くもねぇ
「来てみろヨ━━━」
ア、どこ行った
「遅いな」
え、なんで、まん前に
「ギャヤァァァ」
ンだァ、次はふっとばされたのかァ
「マジかよ」
シャアう