第十四話 作戦 決行 前日
「なぁシズカ、今日も登さんに攻撃当たると思うかァ」
「ハ、今日はワタシが当てるから」
ンじゃあ勝負だな
「・・・朝からって言ってたのに、昼前だよ」
今日が最後だってのにヨ
「君たちが、先生の教え子」
ア、だれだ。この、男
「初めまして、俺 ❰スバル❱ よろしく」
「シズカ、知ってるかァ」
「コイツが 《初めまして》 って言ってんのに、知ってると思うか」
それもそうだな
「先生来るまで遊んであげようか」
「登さんが来る前に、準備運動しとくか。アサは」
シズカがやるなら、オレもするぜぇ
「オレもヒマだし、やるぜ」
「ははっおもしろいな~」
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「用ってなんです、先輩」
本部に来た直後に放送が入り、呼び出された
「アサ君のことだよ」
アサの
「・・・昨日の、先生の用とも関係してるんですか」
先輩は昨日先生と、話があった
「あ~アレとは関係ないよ」
じゃあ何だ
「アサ君の調査が終わったんだよね~」
「・・・聞いてないですよ」
「言ってないもん」
この人は
「それで、アサ君の過去が分かった」
「その言い方だと、何かあったんですか」
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「先生に傷を付けたって聞いたから、気になったけど、こんなもんか」
なにモンだよ、コイツ~
「おい、何してるんだ、スバル」
登さん
「見ての通り、遊んでただけですよ」
「コイツ、誰なんですか、登さん」
オレも気になってたぜ
「コイツは━━━」
「先生。自己紹介ぐらい一人でもできますよ」
さっさとしろよ
「 ❰第一部隊❱ 所属で、先生の教え子。歳は十九。シズカちゃんの、ニ個上で、ロコモさんの一個下。アサくんって、歳いくつ」
「十五か、十六。忘れた」
「自分の歳でしょ」
だって、忘れたンだもん。つか、なに笑ってンだよ
「ははっホントおもしろいな~こんなにもおもしろい人達、もっと早く紹介してくださいよ。先生」
「俺も三日前に知ったばかりだ。それに、お前。任務で居なかったろ」
「ははっそうでしたね」
ン~コイツ、笑ってンのかァ
「どうしたの、アサくん。俺の顔に何か付いてる」
「なんでもねぇよ」
なんッか、イヤだなコイツ
「で、登さん何で、こんなヤツ連れてきたんですか」
そうなのか
「まだ、言ってなかったな。今日はコイツが、お前達の相手をする」
えッ
「なんで」
登さんがするンじゃねぇのか
「俺も年を取っちまった。前までなら何とも無くやれたが、最近は良く疲れる。それに、酒が無いとやってられんってな訳で、今日の相手はコイツがする。安心しろ、経験はある」
よく分かンねぇけど、酒がなくなったから、やらねぇだけだよな
「今日はよろしく」
「ああ、それから。俺は帰る訳じゃない。見といてやる」
・・・ようはコイツを倒しゃあ、先生が相手になってくれるってことかァ
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「アサ君はね、三歳の頃に多額の借金を抱えた母親が、消えたの」
《消えた》 て言うのは、家から逃げ出したってことか
「で、それに怒った父親が、何故かアサ君に対して、怒りを見せた」
「何でですか」
「さぁ知らないよ。それに、理解もできない」
それは・・・そうか
「そして、五歳の時に父親は借金返済のため ❰能力者❱ であるアサ君を売った」
売るって、まさか
「 ❰フガルダール❱ の ❰能力者❱ のオークション、人身売買ってヤツだね」
「父親はどうなったんですか」
分かっている。その後なんて
「殺されたんじゃないかな」
「死体はなかったってことですか」
「まっそう言うことになるね」
死体がない、か
「でも、今アサが居るってことは、人身売買は━━━」
あの時、アサを見つけたあの時 ❰化物❱ の死体もあった
「 ❰フガルダール❱ は ❰炎の悪魔❱ の手によって滅ぼされた。恐らくそのときに現れた ❰化物❱ が移動中の車を襲ったんだろう」
( )
「アッでも、どうやって国から出ることができたんです。厳重なチェックがありますよね」
子どもを乗せて、国から出るなんてことできるのか
「これも何かの因果かな~ハァ本当、嫌になるよ」
因果
「 ❰教会❱ だよ。国もアレには関わりたがらないからね ❰教会❱ が作った、抜け道があるんじゃないかな」
「 ❰フガルダール❱ と ❰教会❱ に関わりがあるってことですか」
じゃなきゃ人身売買を手伝う理由がない
「・・・ん~どうなんだろうね ❰教会❱ が ❰フガルダール❱ と関わってもメリットがない。勿論、その逆も」
・・・じゃあなんで、抜け道を
「確証はないけど、一つあるよ」
「なんですか」
「 ❰教会❱ の教えには 《 ❰炎の悪魔❱ と共に》 何てのがあるでしょ。だから ❰教会❱ のヤツらが ❰炎の悪魔❱ と会いたい、何て考えてたら」
抜け道を作ったって訳か
「でも、だからって ❰フガルダール❱ にした理由が」
「分かってたんじゃないかな ❰炎の悪魔❱ の動きが」
あり得るのか、そんなこと
「 ロコモ君。明日の作戦なんだけど━━━」
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「はぁはぁ、ハァ~」
疲れた~
「ははっもう、限界」
「うるさい、黙ってて」
そうだ、うるさぇぞ。こっちは疲れてンだ
「ンで、いつもより、疲れンだ」
登さんの方が強えぇのに
「 ❰能力❱ を使ったからだろうな」
❰能力❱ ってこんな疲れンだな
「今日は終わりだ。帰って休めよ」
「だって、じゃあねぇ~」
えッ待てよ
「明日は作戦決行の日ですよ」
「ああ。だからこそ、休め。動けない状態で来ても、足手まといなだけだ」
「ワタシは強くならなきゃ、いけないんです」
シズカ
「もう、二度とバディを死なせたくない。だから、もっとッ」
「ハイ、そこまで。安心しろ、お前達は俺を殺せるくらいには強くなった。自分で言うのも何だが、俺は ❰特隊❱ 一の実力を持ってる。文字通り、最強だ。そんな、俺を殺せるくらいになった。お前達を殺せるヤツなんて ❰炎の悪魔❱ くらいだ」
ンじゃあアイツらにも、勝てるってことか
「それに、明日は俺も居るんだ」
( )
『そうなの』
「言ってなかったか」
言ってねぇよ
「 そうだな。シズカ、お前が思っている以上にアサは強いぞ」
「オオ、オレは強いぜ」
登さんのおかげでなァ
「 アサ、死ぬなよ」
「死なねぇよ」




