第一話 ファイヤーファイア
新連載!
開幕最悪!
«辺り一面が雪に覆われた道路に、車のエンジンが鳴り響く»
「じゃ~ん。見てみてぇ」
「なんだよ」
«男は前に座る女を見る»
「花~良いでしょ」
「いいなぁ。くれよ」
«女に右手を出す»
「え、ヤダ。だって、私が食べるモ~ン」
「ハァ~ケチィ~」
アッたべやがった
「うん、おいしい」
「ずりぃぞ、だせ」
«男は女にのし掛かり、口に手を入れようとする»
「ちょ、汚いからヤメナ。今度取ったら、あげるからァ」
「オレは、いまたべたいんだ」
はらへってんだ
«瞬間、男は女から逃げるように、離れる»
「ほらぁしつこいから、能力使っちゃたじゃん」
「いてぇ、ビリビリするぅ」
«この世界には ❰能力者❱ と呼ばれる。特殊な力を持つ者が居た。女は、体内の電気を操る、能力を持っていた»
「うるせぇぞ」
«突如、助手席に座る男が大声を上げる»
「アア、飯だろ。丁度良い、俺も一服してぇし、ここらで休憩するか」
«そう言うと男、二人はライフルを手に持ち、車から降り、檻が積んである、荷台へ歩み寄る»
「カギ」
「ン」
«助手席に座っていた男がライフルを、構えながら檻のカギを開け、腐ったパンの一切れを投げ込む»
「ほら、食え」
「 一つしか無いけど」
「うるせぇな、お前らは生きてる価値も無いヤツラなんだ。食えるだけマシだろ」
「まぁそう言うな、コイツらは大事な商品だ。ほら、口を開けろ」
«女は言われるがままに口を開ける»
「ふぅ~」
「ゲホッゲホッ」
«女はタバコの煙を吸わされた»
「お前ッ」
«女は男に殴りかかろうと飛び込むが、肩をライフルで撃ち抜かれる»
「ナイスエイム~」
「大人しくしてろよ、ガキ共」
«そう吐き捨てると、男達は檻のカギを閉め、車に乗り込みに行く»
「あ~もう、クソ痛い」
「なぁなんで、なぐろうとしたんだよ。どうせ、うたれるだけだぜ」
バカだなぁ
«男は呆れながら、女に聞く»
「あのねぇ ❰アサ❱ 私たちは商品。だから、アイツらは痛めつける事は出来ても、殺すことは出来ない。それにアサも見たでしょ。撃った時の顔。死んでないか不安そうな顔してたよ」
«女はフフンと、鼻を鳴らし、自慢げにアサに話す»
「それに、どうせ ❰フガルダール❱ に行ったら、私たちは死ぬまで働かされるんだ。あそこは ❰能力者❱ を道具としか見てない国だからね。 私は電気系だし、今よりクソみたいな扱いされるんだろうなぁ」
«女は下を向き。歯を食い縛る»
「アッでも、アサは違うかもね」
「なんでだよ」
「だってアサの ❰能力❱ 良く分かんないじゃん。何でも体に吸収しちゃうんでしょ。いつ分かったんだっけ」
「よんさいくらいのとき、みずをあたまからかけられて、ぜんしんからすいこんだとき」
「しかも、勝手にでしょ。アハハハ、欠陥能力じゃん」
「わらうなよぉ」
ひどい
「実用性が無いし、向こうでも、捨てられるかもね」
( )
「 でも、捨てられたら、逃げることが出来るかもしれない」
だから、なんだよ
「逃げれたら ❰アンデクロ❱ って国に行きなよ。あそこは、能力者の扱いが良いし、世界連帯機関に入ってる」
( )
«アサの目を見て、女は告げる»
「私の分まで生きなよ」
«突如車体が揺れ、二人の視界が真っ暗になる»
「いててて、アサ。アサ、アサ、どこ」
「いてぇ」
なにがおきたんだ
«辺りは一面の雪だった。しかし、今は炎々と燃え盛る、炎で埋め尽くされていた»
「ア、ア”ァ”ア”ァァ」
«刹那二人の男が燃え盛る»
なんでもえてんだ。それに、もえてるひとがクソほどいるぞ
「アサ、逃げるよ ❰化物❱ だ」
« ❰化物❱ ━━それは、燃えながら動く死体»
「クソ、アイツらも化物になりやがった」
« ❰化物❱ に殺されれば、殺された者も ❰化物❱ になる»
「ガハッハァ」
んだこれ、メチャクチャくるしい
「煙が蔓延してやがる、アサ、口を抑えろ」
«二人は意識が朦朧する。そして、二人に気づいた化物達が一斉に襲いかかる»
「ア”ア”ア”ァ”」
« ❰化物❱ は二人を囲い、体を裂き、噛んで行く。さらに、触れられることにより体は炎上する»
くるしい。からだがほのおをすいこみやがる。いたい、くるしい、にげたい
«アサの能力は吸収。アサはまだ、能力をコントロール出来ておらず、自身の意思に反してまで自動で発動する━━━»
もういやだ、しにたい━━
「生きて」
«アサの指に少しだけ触れ、女は告げ、燃え上がる。彼女は死んだ。しかし、アサは彼女の最後の言葉を聞いた»
━━━ンで、そんなこというんだよ。オレもいっしょにいきてぇよ。ンで 《生きて》 なんていうんだよ
«━━━ ❰能力❱ を使いすぎると肉体は暴走し、その状況に適した肉体へと変化し、文字通りの ❰怪物❱ となる。しかし ❰能力者❱ はソレを無意識に防ごうとする。だが、アサはそれが出来ない。故に、アサの肉体は暴走する»
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«炎が消え、また雪景色へと変わった道路に車のエンジン音が鳴り響く。そして、車の中から男女が出てくる»
「いや~これはハデにやったね~」
「 ❰化物❱ の炎が消えてるって事は、死んでから三十分以上は経ってます。無駄足でしたね、先輩」
「ん~じゃあ ❰ロコモ❱ 君はここにいる ❰化物❱ をあの裸の少年が一人でやったと」
「・・・馬鹿ですか、アンタ。アレは多分 ❰能力者❱ さらに、暴走して ❰怪物❱ になったんですよ」
「ほう、その根拠は」
「 ❰怪物❱ になったヤツは肉体がそれに耐えきれず、肉体が溶けて死ぬ。だから、アレの周りに溶けた後がある」
「ええぇ~じゃあ完全に無駄足じゃ~ん」
「俺は先に車に戻ってますよ」
「 ちょっと待った」
「何です」
「生きてるね、彼」
「はぁ、何言ってるんです」
「私の目に狂いは無い、だよ」
( )
「イヤですよ」
「かわいい女の子に運ばせるの」
「 分かりましたよ。じゃあ先輩は車近付けて下さいよ」
「私、免許もってな~い」
「・・・分かりました」
チェンソーマン大好き~
アサ君は義務教育を受けてないので、文字が書けない。ので、ひらがなを使ってる。勉強したら、漢字になります
一緒にいた女の子の名前知らねぇんだよな
みんなで決めてくれ