1話 大虐殺
一周一度
そろそろ105693人がいるか。
「ま、ま、魔神さま、御降臨おめ……」
「魔神さまは降臨――我々は新世界へ行ける‼︎」
「魔神さま!」
「魔神さま‼︎」
俺に歓声を上げた信徒共に対し、俺は『虚無軍団』を召喚した。
盾兵1万、槍兵1万、弓兵1万。信徒たちを包囲させた。
「虚無軍団⁉︎」
「伝説通りだな〜」
「ね、なぜ俺たちに――」
「武器を向ける」の言葉は終われず、その信徒の頭は弓兵の矢で貫いた。
弓兵は矢の雨を降らせ、信徒たち泣き叫んで混乱させた。
「な、なぜ我々を⁉︎」
「い、嫌だ⁉︎」
「貴様! なぜこんな――」
青年司祭は俺に斬り掛かったが、すぐ背後の剣兵に斬り捨てられた。
俺の周囲は1万の剣兵が守っているように配置した。
「……おのれ、……………おのれ……………」
司祭はそのまま絶命、俺は自分が作り上げずつ惨状の形成を見守る。
「⁉︎」
突然背後からの足音で警戒したが……あの子だ。
「来るなと言ったはずだ」
「………」
彼女はただ無言にこの惨劇を観ている。殆ど『色』が揺れていない。
……いや、少し揺れている………恐怖か。
「お前はなんだ?」
「………?」
質問の意味を理解していないようだ。今度は彼女に圧力をかけ、もう一度質問する。
「お前はなんだ?」
「…………わたしは――まじんさまのものです」
…………今はこれを良しとしよう。
「今日からお前は俺の『モノ』だ」
○◇○
30分後、魔神教は死滅させた。
周りに死体があちこち野晒している。
「まずこんなどころを離れるか」
「うん」
「ではまず……くぅ⁉︎」
なんだ⁉︎ 体に力が抜けて――立っていられねえ⁉︎
意識か――
そして俺の意識はしばらく切れた。
さすが魔神