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絵師な彼女の愛は重い  作者: 菊理
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第23話 看病 其の四

 瑞希が去っていく足音を聞きながら、雪音はさっきまで彼が顔を出していた場所を見つめる。


「……」


 そのままじっと見つめていると、ふと思い出したように動き出す。


(っと、まずい、まずい、もう時間だった。)


 視線をなべに向ける。

なべにはうどんが沸騰した水で茹でられている。さっきまで瑞希と喋っていて、そちらの方に気を取られていたが、そろそろ時間である。


(ん、もういいかな?)


 そう思うや否や、すぐさま麺を取り出し、ざるに移す。ざるに移したあとは、流水で何度か洗う。その後、なべにもう一度水を入れ沸騰させて、洗った麺を再び鍋の中に入れる。熱くなったらお湯切りし、用意していた器に移す。流石に何かトッピングがないと、と思って追加した、冷蔵庫に何故かあったカニカマと、油揚げを乗せて、暖かいつゆを加えて完成である。

ちなみに、冷たいうどんではなく、暖かいうどんにしたのは風邪ひいた時はそちらの方がいいから。なんでも消化に良く、体を芯から温めてくれるからだとか。それ故、雪音は温かいうどんを作った。


 雪音は出来上がったものを机に運んでいく、箸は……どれ使ったらいいのかわからなかったので、無難に割り箸を使う。

 運び終わったら、瑞希を呼びに彼の部屋まで行く。階段を上がり彼の部屋の前に到着する。


「瑞希ー、入るね。」


 そう雪音は言うと、扉を開ける。


「ご飯できたよー……何やってんの?」


──時は遡ること少し前、瑞希が雪音との会話を終え、部屋に戻った。後の話である。


 瑞希は手持ち無沙汰であった。

ただ単純にすることがない。昼ごはんは雪音が作ってくれているし、ほかの家事なども、彼女がやると言っていて、自身がやれば彼女に盛大に怒られることは分かりきっているし、瑞希としても、それは不本意なので、することはない。


 ただまぁ、それにしてもすることがなかった。風邪引いているし、身体を休めろというのは内心でも分かってはいるが、何かしていないと落ち着かない。


 何かないかなぁと部屋を見渡していると、机の上に置いてあるパソコンが目に入った。


(そういえば、今日確認してないな。確認するか。)


 何かしら、連絡が来ているかもしれない、それに何か重要な連絡があるかもしれない、そう思い立ち、パソコンを開く。


 数件、連絡は入っていた。ただ重要なものではなかったのが救いではあるが。

大体がゲームの誘いだったり、遊びの誘いだったりした。まぁでも早く返してしまおうと早速、返信をする。


 それからしばらく、返信作業をしていたのだが、昼ごはんが作り終わったのだろう、雪音が瑞希を呼びに部屋にやってきた。


「瑞希ー、入るね。」


その言葉と共に彼女が部屋に入る。


「ご飯できたよー……何やってんの?」


 その彼女の声に瑞希がビクッと反応する。

別にやましいことをしてるわけではないのだが、ゲームを禁止させられているにも関わらず、隠れながらやっていたところを親に見つかった時みたいに、まぁそれは盛大に驚いた様子をみせた。

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