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崩壊の次章 

 東京は被害の差はあれど一様に復旧は始まっていなかった。

 富士山の周辺自治体は噴煙や噴石、溶岩と火砕流の被害はあったが限定的なものだった。

 噴煙のほとんどは風に流され神奈川から東に降り積もった。埼玉、千葉のほとんどと群馬、茨城は一部。福島は影響が出るほどではなかった。

 つまり栃木、福島までは普通に生活できているが、地震と噴火が続いた東海地域は今だ避難生活が続いている状態。

 人命の被害は少なかったが、震度7強と津波で道路や家屋の被害は壊滅的になっており、関西方面から陸路で復興のための自衛隊やボランティアは静岡や関東に向かおうとしても途中で引き返すしかない。

 日本海側からだと群馬経由になるので3倍以上に遅れる可能性がある。

 噴火の小康状態が続くか雨が降って大気の灰が流れでもしないと空路は厳しい。灰は雲より上にも漂っているので、数か月はまともに飛ぶことはできない。

 海路からが一番効率がいいが、東京湾の埠頭には噴火前から停泊している船舶が多いので、艦船などの大型サイズが停めるところなど限られている。

 民間の船に移動してもらうとしても、中型以下なら問題ないが、他県の港にも寄港できるところは少ない。遠洋出航するにも補給ができていないから不可能でもある。

 横須賀の海上自衛隊とアメリカ海軍の艦隊が東京湾に向かったり、宮城の自衛隊、三沢のアメリカ空軍や北海道の自衛隊が編成されていた。

 東京の横田基地の機能が復活し海軍と連携し始めたり、自衛隊とアメリカ軍が協力して対応するが、陸上部隊は停電と車両での行動が不可能なので大量の人員を派遣するしかないことになった。

 日本海側や瀬戸内海、九州、沖縄の自衛隊、アメリア軍からも次第に関東に派遣された。

 しかしこの行動が後に日本を大きく変えることになるとは予想できなかった。



 まず最初に北海道にロシア軍が侵攻した。

 当初の名目は災害派遣で援助部隊を動かすいうことで越境上陸してきた。

 日本側はそれを信用し歓迎態勢だったので全くの油断であった。

 北海道の自衛隊の仮想敵国はロシアの上陸作戦防衛なので陸上自衛隊が各地域に細かく駐屯している。空域監視でレーダー基地も多い。

 しかし陸上隊員が大量に必要とされる関東に真っ先に派遣され、千歳基地の業務もそちらに偏っていた。

 外国の国難に付け込んで侵攻するなんて普通はありえないし、日本はアメリカ軍の抑止もある。

 全ての懸案事項が関東に集中し、首都の機能は麻痺し政権と天皇は西に離れたことが決定的だった。

 ロシアはコロナ禍の昨年に北方領土の交渉を事実上停止し、今後そんな問題は議論しないと決定していた。

 ロシア自体がコロナとエネルギー経済問題と西方の領土問題と政権不信任の国内混乱で停滞しており、北方領土にかまっている余裕はなかったが、この機会に一気に北海道を実効支配しようとした。


 戦車部隊が石狩から札幌に上陸し道庁を占拠した。次に千歳基地をはじめとする航空基地を爆撃し、駐屯基地に通じる国道を封鎖した。

 侵攻は三十時間ほどで完了した。もちろん日本国政府は猛抗議し、アメリカ軍も対抗したが軍の機能が限定的で、それこそミサイルでもモスクワに打ち込まない限り無理だった。 


 日米はひとまず外交交渉に持ち込もうとした。しかし問題はこれだけで終わらなかった。



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