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動き出した新しい日本 入管で

 僕は李さんと連合国との折衝で東京に来ている。

 主な目的は旧政権の後始末と言うか残務の解決になる。

 新政権成立が確実となって僕らは早速動き出したということだ。

 今日は入国管理局に収容されていた難民の対応になる。

 災害直後の日本は難民を放置して逃げていた。

 そこにアメリカ軍が入ってきて連合国管理下になっている。

 つまり身分があやふやな状態になっている。

 旧政権は法改正をして、不法滞在していた難民を刑務所に収容する法律に改正していた。

 施行する前に災害が起きたから移送することがなく同じ施設にいる。 

 食事などは連合国が対応しているし、行動制限はないがここから離れても生活が困難なので留まっている。むしろ一番安定している環境かもしれない。

 ただ祖国に戻ると死刑になるか終身刑になるのが確実な人達ばかりなので送還することはできない。

 このまま日本で生活するか第三国に行くことになる。

 僕としては日本で生活してもらう方が新政権としては都合がいい。

 新しい政策のアピールにもなるし、彼らが世界中に日本を宣伝してくれるに違いない。

 すると災害と侵攻で敬遠していた海外の観光客やビジネス関係者が訪問しやすくなるし、永住者希望者も増えるかもしれない。

 人生党は差別や偏見を無くすと同時に本当のグローバルな価値観を根付かせるためには、身近に外国人がいることだと考えている。

 今の日本は労働力が不足している。少子化と労働の価値観が偏っていることと搾取される職種が多すぎるためだ。

 旧政権が消えたことにより派遣労働法は廃案で、正当な報酬と身分を保証されるようになる。

 それによって企業の負担は大きくなり物価が上昇するかもしれない。

 でも日本人が日本人にしかできない日本語能力の仕事をし、移民が他の仕事に従事するいう棲み分けができる。

 仕送りや彼らが日本で消費するので景気は良くなるし、移民目当てのビジネスも出てくるだろう。

 それ以上に海外からの投資が多くなり景気が向上すると想定している。

 絵に描いた餅のようだと思うかもしれないが、原発増と各国で非合法とされている事業も東京で受け入れようと考えている。 

 このような東京に関することは極秘扱いになっている。当然公約にはしない。

 それは東京を世界の治外エリアにするという計画だ。

 だからといって犯罪組織の巣にするわけではなく、自国でなかなか許可が下りない事案や秘密裏に進めたい研究施設などにする。

 もし何か事故があっても人がまともに住める場所じゃないし、危険をともなう施設は地下鉄の駅などを利用してもらうので安全性は確保される。

 日本と連合国がその使用権の許諾を有しているので巨額な資金の流れが期待できる。

 それに将来は世界中の放射性廃棄物の保管施設しようと考えている。

 保管料を永久に徴取できるから安定した収入源になる。

 たとえ再び噴火が起きたとしても灰が降り積もることで、より安全な土地になるから最適な場所になる。


 現在の日本は旧日本の北海道と九州からの移動を停止している。

 家族に会うとかは許可が下りるが、ビジネスや観光は制限しておかないと東京から移動した市民の生活に支障があると考えたからだ。

 それと旧政権の身内が居を新日本に移されても困る。

 またそれぞれの地域は基本外国になるからパスポートが必要になる。北海道に住む人はロシアのパスポート、九州は中国か台湾になるが、申請をして手元に来なければ当然出国はできない。

 だから超法規的な緊急措置を連合国で審査をして許可を得られた人だけが新日本に入国できる。

 もし身内の危篤などなら連合国が付き添い監視をするので不正はできないようになっている。

 違反をしたのなら真っ先に東京に住んでもらことになる。ある意味希望通りになるからいいだろう。

 

 

 入管施設では難民の皆さんと通訳を交えて面接をした。

 相手はかなり緊張した様子だったが、僕が新日本の政権中枢から来た代表だということと、皆さんの希望通りに対処すると伝えたことで表情を柔らげ接してくれた。

 一部の人が健康面の不安を訴えたので早急に手配をした。たぶん仙台の病院になるだろう。

 その他ほとんど人が永住を希望した。

 こちらもそのつもりなのでいくつかの候補地を示して検討してもらうことになった。

 希望の職種と気候など個人的な好みもあるだろうし、できれば過ごしやすい地域で生活して欲しい。

 僕としては限界集落に何人かは住んでもらいたい。

 これからの日本はこれまでの日本と違うという象徴にもなる集落になり、海外からも多く訪れるかもしれない。

 その土地を選んだとしても通信環境は整備するし、自家発電か井戸も充実させ道路も整備する。

 もしどうしようも改善できないのなら定期のドローンやヘリコプターで確保しようと考えている。

 つまり僻地に追放や閉じ込める意図はないということだ。

 便利になれば日本人も寄って来るかもしれない。衝突が生まれるかもしれないが、そこは彼らの土地だから、迷惑をかける日本人がいれば東京だということを徹底させる。

 犯罪抑止に『東京』ワードは有効に使わさせてもらう。



 そうだ僕の身分が決定した。

 「日本国外務担当官」というものになった。

 別に名称はなんだってよかった。たとえ日本国便利担当官でも。

 給与は国会議員と同じで住所は京都になるが、いつも移動の連続なので名目上になる。

 制服は無いがスーツや靴、シャツは支給品だし、食事は賄ってもらうので金の使い道が無い。

 休日は本人都合で自由に何日も取れるが、しばらくは予定が立て込んでいるので無理だろう。

 はやく新政権を軌道に乗せないと何も実現できない。

 休みが無いのは僕だけじゃないが、僕らの存在が日本そのものになっているから休むより動いているほうがいい。

 決して滅私奉公ではないが、好きでやっていることだし期待されている充実感は得難いものがある。

 本当に人生何が起きるかわからない。

 数か月前はスーパーで醤油味噌を売っていた男がだ。





 

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