公示日2
配信は続いている。
「次の公約はジェンダーを深く詳しく掘り下げた事案になります。
それは妊娠、出産、保育に関することになります。
ご存じのように日本は少子化です。これはもう二十年以上も懸案として挙がってきたのにかかわらず、何も解決策を考えず、社会に丸投げをした国の無責任な政策のせいです。
しかも更に追い打ちをかけるように増税が続き、減税は車などの一部の高額品で、しかも新車に限るという政府のスポンサーに忖度をするものでした。法人税もそうですね、情けない。
貧乏人は更に貧乏になり、金持ちは更に金持ち。生まれながらに金持ちは一生金持ち。
進学などの学力は家庭の財力に比例すると言われていますね。
半分当たって、半分間違っています。
成功した親の子供は遺伝的に優秀になりがちですから。
もちろん例外もありますよ、違う方向に知恵が回ってしまう犯罪者も生まれます。
ただし才能の有り無しでいえば全ての人間に才能は有ります。
その才能を早くからうまく引き出すにはお金が必要になることがあります。
家庭環境が貧しくて子供の経験値の幅を狭めたり無くしたりすれば、どうしても恵まれている子供より遅れてしまいます。
ですから教育改革は必要なのは前回の配信でもいいましたが、その前段階の妊娠から育児までが大事になって行くのです。
まず、結婚年齢は十五歳とします。これは新しい義務教育が終わる予定の年齢になります。
出産も同じです。進学したとして妊娠となっても退学の必要は全くありません。
卒業が遅れるだけで問題はありません。
むしろ退学したほうがその後の人生でハンデとなってしまいます。
なぜ子供を産むことがハンデとなるのを昔は当然としていたのでしょうか。
それは男性が社会の常識を決めていたからです。
でもこれからはそうではなくなります。
あと出産堕胎も女性の自由意思で決められます。それは家族も医師も決めることはできません。
乱暴な解釈ですが胎児は人間ではありません、母親の体の一部でしかないのです。
体の一部ですから大事にしたいしかわいいし、もし不慮のことで流れてしまえば悲しい。
ですが社会的には住民という人間ではないのです。
生まれたら親と社会が責任を持ちますが、お腹にいるまでは母親のものになります。
だからと言って黙って出産をするのは母体の保護と言う観点からでも違法で認められませんし、生まれた赤ん坊はその瞬間に社会のものになるのですから。
母親が母の権利を放棄しても社会は放棄しません。
理想としては十代のうちに妊娠出産をするのが女性の体や育児の観点からいえばいいのです。
どうしても太ってしまい最初のダイエット経験するようなくらいの時期が出産には適しています。
祖父母もまだ四十代くらいですから現役で働けていますし、体も元気だから育児の協力も苦ではないでしょう。
孫が成人しても現役かもしれませんから安定しているでしょうし、親も四十歳くらいですから子育てからの解放後の新しい人生も可能です。
だからと言って高齢出産がいけないわけではありません。
それは個人の人生ですから、他人の価値観を押し付けるものではないことですから。
そして誰もが安心して妊娠出産育児ができるようにします。
それは金銭面と生活環境面の改善です。
妊娠が判明して母子手帳を発行時に一時金を支給します。出産時にも支給します。
それから毎月支給します。医療費も成人まで無料です。ここでの成人は十八歳です。
難病、もしくはそれに準ずる疾病や怪我の後遺症の治療も無料です。
義務教育費も給食も無料になります。
子供を産んで育てることが損にならないようにします。
そして生活環境面ですが、主に保育園などの施設や管理の面です。
幼稚園保育園の統合が主流になっていますが、これからも継続していきます。
早い時期に子供の才能を見つけるためには教育の観点と福祉の両方が必要ですから。
ですが保育士の人材が不足しているのでうまくいっていません。
自分の子供でさえ難しいことを複数の子供を他人が扱うのです。
専門の勉強をして国家資格を有した人が就くのは当然なのに何故か報酬が低いままです。
ですから手始めに上級国家公務員と同じ給与を保障します。
また休暇も多くします。これは全ての職種に対してですから保育だけが特別ではありません。
これまでは薄給と過酷な業務で園内の人間関係が悪くなったりでストレスが溜まり、泣く泣く退職をする人も少なくありません。
スイッチがオフになった時の保育士さんの顔を見たことがありますか?
看護師さんもそうですが、女性の専門職の待遇は全く改善されないまま来ています。
これらを改善しない限り子供は育ちませんし、当然将来の大人もそうなります。
おかしな子供がそのまま大人になり官僚や企業の重役になり政治家になってしまったから日本はおかしくなったのです。
子供と母親が不自由なく生活できる社会がまともな国になる資格があるのです。
だからジェンダーの解決が最優先の政策になっているのです。
もしこれらがうまくいけば、まともな政治家がたくさん生まれて、国民が安心して生きられるようになるでしょう。
もちろん今現在大人である僕たちがちゃんとしなければならないのは当然ですから、しっかりやっていきます」
僕は右手を握り親指を顔に向けた。




