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質疑応答

 予定していたことはだいたい話したのでコメントに対して答えていくことにした。

 進行は佐倉さんに任せて僕らが答えていく。


 「すごいですね、視聴者数はありえないことになっています。コメント欄が次々と流れて行って捉えることができないぐらいです。

 前半、皆さんが話している時に僕がピックアップしたものを中心にやってていきますが、皆さんも気が付いたコメントがありましたら手を挙げてください」

 

 佐倉さんはそう言って手元のタブレットを見た。


 「さてじゃあこれからいきましょうか。

 『自衛隊はどうなるのでしょうか』ですね、なるほどこれは僕も思いました。

 それではどなたが答えますか」


 僕が手を挙げる。


 「それでは大海さん」


 「自衛隊は無くなります。必要がなくなるからです。

 もともと自衛隊は戦後新憲法で戦争放棄をしたのに朝鮮戦争で余った武器などを日本に売りつけるため警察予備隊と言う名称で発足しました。その後日米安保を見据えて自衛軍とした経緯があります。

 仮想敵国は中国とソ連でしたが、今回の侵攻で関係各国の連合が日本で成立したので存在の意味がありません。

 しかし戦争をしないからといって解体はしません。

 これまで数々の災害復興に一番貢献してくれた組織です。東京でも活躍してくれました。

 意味が無いからというだけでは捨てません。

 今後は自衛隊と相談して決めていくでしょうが、僕らの仮の計画ですが復興専門庁とするか、連合国に出向するかに分けようかと思っています。

 連合国側の所属になりますと海外の紛争地域で戦闘に参加することになるでしょうから希望制になるかと思います。空挺団などがそうなるかもしれませんね」


 「なるほどそうですか。それでは次は『東京にはもう戻れないのですか』です。

 これは大池さんですかね」


 「そうですね、少なくとも今後数年以内は不可能です。道路などが通行可能になっても河川はすぐ氾濫しやすくなっていますし、地下鉄は運行できません。

 ただ新幹線や地上の路線は優先的に復興してもらう予定ですので、思い出の品とかを運び出せるようになるかもしれません。

 東京は原発と放射性廃棄物の保管をする地域と決定しましたので、予定敷地で生活していたかたは戻れません。

 近場に工場を建設しますから、作業員として戻ることは可能です」


 「わかりました。僕も残してきた物もありますから気になっていました。

 さて次は『大学の授業料は低くならないのでしょうか』です。

 これはそうですね、これも大池さんにお願いします」


 「大学に限らず教育費の自己負担はほとんどありません。一部で負担していただかない場合もあるかもしれませんが基本は無料です。

 退学再入学が自由なのですから辞めた方が得することになってはいけませんし、誰にでも教育を受ける権利はあるのですから。教育を受けなかったことがハンデにならないようにするための政策です」


「それは大歓迎ですね、僕も大賛成です。さて次は『いろんなことをやるようだが金はあるのか』ですね。僕もその辺が不安でしたが何かあるのでしょうか」


 僕が手を挙げた。


 「そこは皆さんが不安に思うのは当然です。日本は崩壊しているのですから。

 ですが僕は連合国から資金援助を確約してもらっています。

 日本が潰れれば連合国のものになるのだろうから騙されている、という懸念のありますが、日本が連合の要であることも事実です。

 日本が崩壊すれば全面戦争になることでしょう。ですから日本を良くして問題の無い国にすることは共通の利になるわけです。

 予算総額は日本円で五十兆円ほどになります。人口が半減したのですから賄えると思いますがいかがでしょうか。

 もちろん順調に自力で政策が軌道に乗るまでです。予定では小学生が大人になるまでの十二年をめどにしています」


 皆から「おおーー」と言う声が漏れた。


 「それは心強い、連合国の皆さんには感謝しまけれななりませんね。

 さ、次ですね『私は風俗嬢です、これからが不安です』です。

 これは大池さんからのほうがいいでしょうかね」


 「そうですね、関東の店は無くなったのですから大阪や他の地域で働くか引退して異なる職に就くかしかありませんね。まあ風俗業に限った話ではないですが。

 私は風俗業は肯定派です。暴力団の資金源になっていますが、これまではセーフティーネットの役割を担っていた面もあります。それは行政の無能からきていることでもありますが。

 しかしそういった問題があったとしても存続はさせるべきだと思っております。

 経済活動の効果もありますが、それより公序良俗面ですね。

 風俗は良俗なんかじゃないとおっしゃる方もいます。

 ですが性風俗の範囲は広いのです。

 キャバレーやガールズバー、ラウンジも性風俗です。異性を求めてくること自体がそうなのですから。

 何をサービスするかの違いですね。濃いものほど高額になるだけです。

 性風俗で性犯罪の抑止になっているかもしれませんし、ならないかもしれませんが、私が知っている限り規制されている自治体が健全というわけではありません。

 数字で実態が証明されているわけではありませんが、店が無いところは出張型が多いですし、不倫や援助交際が裏では盛んです。

 男は若い時から比べモテなくなりますが、地位と経験を生かして新人社員やアルバイトを相手にする四十代が多いのです。

 自分の娘とさほど変わらないのにですよ。

 すると相手の女性の人生に影響しますし、家族も被害に遭います。

 奥さんに愛されなくなった性欲はお金を払って解消してもらうのが一番です。皆が幸せになります。

 暴力団も身内で殺し合うことはけっこうなことです。善良な一般人に危害を加えるから排除されるのです。

 今後はそんな輩はドンドン東京に放り込むので安心してください。

 不倫も援助交際も凶悪犯ではありませんが東京行きの可能性がありますから、男性のみなさんはご注意ください。

 女性の被害は徹底的に救済していきますので、臆さず告発してください。もちろん匿名で処理をしますから。

 公約に女性の保護があります。性風俗従事者への保護援助もしていきます。

 健康面はもちろん、過酷な勤務やブラック客の対応、社会保険なども。

 引退後の相談も、風俗に関係なくすべての女性に労働環境の整備をしていきますから当然やっていきます」


 時間的にオーバー気味になってきたので佐倉さんはまとめに入った。


 「時間がもっと欲しいところですが、本日はこれまでにします。

 質問はコメント欄にお願いします。

 それと、「いいね」と「チャンネル登録」をお願いします。

 これ言ってみたかったんですよね。

 それでは次回の生配信か公約を詳しくまとめた動画をアップしていきますのよろしくお願いします」


 ユーチューブでの生配信は終了したが、日本国中のあちこちでザワつきが止まることはなかった。

 

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