29 苦手
うさぎの掃除も終わり俺たちは餌やりに移った。
「うわー舞ちゃん見て見てこの子食べるの早いよー」
白崎はさっそく餌やりを始めていた。
小日向も白崎の餌やりをしているところを見て言った。
「本当ですぅね!」
そしてもう一方では・・・・・・
「ねぇ麗華は、こっちのウサギと・・・・こっちのウサギどっちのウサギが可愛いと思もう?」
宮前は二匹のウサギを交互に見せつけ千葉に聞いていた。
「えっと・・・そんなこと急に言われても・・・・・」
千葉は急に聞かれて困惑していた。
そんな姿を見た宮前が呆れた。
「はぁ~いい?麗華。ここはビシッと!決断するところだよ!」
千葉はそんな事を言われどう反応していいのか困った。
「はぁ・・・・・・」
その瞬間宮前に叱られた。
「なんなの!その返事は!」
千葉はとりあえず謝った。
「ごめん・・・・・」
すると何かを思い出したかのように宮前は言った。
「は!そうか麗華て動物嫌いだったよね。だから反応に困っていたのね。うんうん!」
宮前は一人で理解していた。
俺は宮前が言っていることは最初、嘘だと思った。
だが、宮前が言っていたことは本当だった。
「えっ!私、いつそんなこと言ったかな?・・・・・」
千葉は嘘は嘘をついた。
それも一目見るくらいに下手くそな・・・
俺は千葉が動物嫌いなことに少し驚いた。
そんな千葉を見た宮前は千葉にウサギを近づけた。
「イヤーームリムリ」
千葉はものすごいスピードでウサギを避けた。
まさかここまで動物嫌いだとは思わなかった。
そしてついに千葉の背後から刺客が・・・・・・
「ねぇ麗華、ウサギ可愛いから触ろうよー」
白崎も麗華にウサギを近づけた。
「イヤーーー!」
千葉は小屋から出るために逃げ出した。
「あ!待ってぇー」
もちろん白崎は逃がそうとはしなかった。
それにつられて小日向、宮前も千葉にウサギを触ってもらうため追いかけ出した。
「あれ?開かない!どうして!」
あっ・・・・それ俺がやりました
つい日頃の恨みて言うやつですね(笑)
この小屋は基本外に出るときも、中に入るときも鍵をかけなくてはならない。だから鍵が閉まっていた。
そしてその鍵を開ける鍵を持っているのがたまたま俺だった。
なので日頃の恨みを込めてやらさせて頂きました。
こうして千葉は白崎、宮前、小日向によって逃げ場を失った。
「ぐへへへへ、もう逃げ場はないぞー」
「そうですぅよおとなしく観念することですぅね」
「さぁ麗華もウサギのとりこになろうよー」
三人揃って千葉にウサギを千葉に近づけた。
そして千葉の悲鳴が響いた。
「イヤ、イヤ、助けてー」
その後ウサギの飼育が終わった頃
千葉は力を失っていた。




