表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/103

1 プロローグ 丸山 和人の過去

初投稿です!

良かったら見てください!





 

ある日の放課後の教室


賑やかな教室もシーンと静まりかえり、夕日の光が教室に射し込む。


そんな教室で、俺、丸山 和人は漆畑 楓と言う女子に告白した。


「好きだ付き合ってくれ!」


俺は頭をさげ、その女子生徒の方に手を伸ばした。


告白を受けた漆畑はシーンと黙り込む。


早く返事を……


心臓の音がどくどくと鳴り、手からは手汗が出ている事を感じる。



一方で、告白を受けた漆畑は、まだ黙り込んでいる。


そして、この沈黙の長さで俺は薄々結果が見えて来た。


やっぱり俺なんかないよな……


正直、普通すぎる俺が、告白に成功する訳がない。


なぜなら漆畑は美少女であるが故に、人気のある生徒。


だから、俺みたいな生徒が告白した時点で、詰んでいる。


だけど、俺には漆畑に告白をしないといけない理由がある。



その理由が以前、漆畑に告白を受けた。



――話は少し変わり肌寒くなった頃の放課後――


冬だけあって日が沈むのも早いため、辺りはすっかり夜。そしてなによりも肌寒い。


そんな中、屋上に呼び出された俺は漆畑に告白された。


「す、好きです!付き合ってください!」


寒さのせいか、それとも恥ずかしさのせいか分からないが漆畑は顔を真っ赤にしている。


一方、告白を受けた俺は漆畑を見ながら、告白されたことに困った。


なぜなら、俺と漆畑は互いに喋ったことがないほど全く接点がない。


それなのにこんな高嶺の花から告白を受けることになるとは……


嬉しいような気もするが……


どうもこの告白が、本当だと信用できない自分もいる。


だからこそこの告白にどう返事をすれば良いか分からない。


それに漆畑の告白を受けられない理由がもう一つある。


その理由が俺には好きな子がいることだ。


そのため、ますますどうするべきか迷う俺はかなり漆畑を待たせてる。


だが、正直こんなチャンス二度とやってこない。


そう分かっている俺は好きな子をあきらめ漆畑と付き合うことにしようと決心した。


そして俺は漆畑と付き合うため「はい……こちらこそよろしくお願いしますと」言うとした。


その瞬間だった。


ふと好きな子の事を思ったことのせいだろう。今になってそのこの笑っている顔や怒っている顔など俺の記憶にある彼女の表情から仕草などが蘇ってきた。


そのお陰で漆畑の手を握ることを躊躇う。


このまま漆畑の告白を受けとることにするか……


それとも……


俺は漆畑には申し訳ないないが少しの間真剣に考えた。


だが漆畑は以前変わらない姿のまま待っている。


そして考えた末に出した答えが……


「ごめん無理だ……」


「えっ?どうして……」


漆畑は動揺している。


そんな漆畑を他所に俺は漆畑の告白を断った理由を述べた。


「他に好きな子がいる……ごめん……」


漆畑は勇気を出して俺に告白をしてきたはず……なのに俺の身勝手な思いで、漆畑の勇気ある行動を台無しにした。


そんな俺は漆畑の顔を背けた。


「そ、そんな……」


漆畑の声は震えている。


顔を見てないが俺には分かる。


きっと今、漆畑は涙を流しているに違いない。


「ごめん、さようなら……」


漆畑が泣いている……


俺が身勝手な理由で漆畑の告白を台無しにしてしまった。

それが分かってしまった俺はこの場から逃げるように去ろうとした。


「待って!」


漆畑が俺の腕を掴んだ。


漆畑の方を振り返った。


するとそこには溢れる涙を制服で拭う漆畑。


その姿に俺はますます心が痛くなりそうで、また漆畑を見ないように顔を反らそうとした。



「私まだ、諦めていないから……」


涙を流し続ける漆畑の声が小さく俺には聞こえない。俺は聞き直す。


「えっ?」


「だから、私はまだ諦めないていっているの!」


漆畑は目を真っ赤にしながら俺を睨みつけてきた。


すると漆畑は掴んでいた腕を離した。


そして俺の手を取り両手で包み込むように握りる。


「たとえ、これからフラれ続けても諦めない!」


先ほどの漆畑とは違い真剣な眼差しで見てくる漆畑。


そして漆畑は言葉を続ける。


「だから!私、君に宣言する」


ぎゅっと力強く握った漆畑。

その力がまるで何かを決意したかのように力強く感じる。


「私、漆畑 楓は丸山 和人が好きな子を超えいつかあなたを振り向かせることを誓います!だから、今度は丸山君から告白してください!」


漆畑は手を離しこの場から走って消えた。


後日


漆畑は本当に俺を振りかせるため猛アプローチするようになった。


例えば漆畑特製手作り弁当。


その大きな特徴は大きなハートが描かれているそぼろご飯。


最初開けたときは周りの目が気になり恥ずかしかった。


だがそのお弁当は漆畑が一つ一つ手作り。


それだけで漆畑の思いは良く伝わった。


そしてアプローチの末俺は漆畑が好きになってしまった。


だから今日俺は告白をしたが……


漆畑は黙りこんだまま。


変だと感じた俺は顔をあげた。


するとそこにいる漆畑はまるで何かを堪えているかのように震えている。


「ねぇ、丸山くん私と付き合えると思った?……」

「えっ?……」


「だから私と付き合えると思っていたのかて聞いてるんだよ!?」


そう言った漆畑は腹を抱えながら笑った。

まるで俺を馬鹿にするかのような下品な笑い声は廊下まで響く。


一体、何が起きているのだ?……


漆畑の姿をまじかで見た俺は理解に苦しんだ。


あんなに可愛く清楚だった漆畑がこんな下品な姿を見せるとは思わなかった。


しかも漆畑は俺のことを好きだ!と言ってくれた。


それなのに……


「いやーまじで私の罠にはまってくるとは呆れるー」


その言葉に俺の頭は真っ白になった。

漆畑は俺の事好きだと信じていたのに……


「最初から騙していたのか?……」


「えぇそうよ。てかキモいんですけど!男のくせに泣いているんでぇすかー?」


漆畑に裏切られた悲しさと漆畑に騙されたと言う悔しさのあまりいつの間にか泣いていた。


それに対して漆畑は満足そうだ。


「さてとこれでお別れだね、さようなら丸山君!」


下品な笑い声と共に漆畑は教室から消えた。


漆畑を本気で信じていただけに裏切られたショックは大きかった。


俺はただただ教室で一人で泣いていた。


こうして俺の人生初の告白は終わった。


だがここからが地獄の始まりだった。


漆畑のせいだろう。


昨日起きた、出来事が学年中に広まっていたと同時に俺が見覚えのない嘘の出来事が学年中に広がっていた。


「見てあれ丸山くんでしょ?……」

「うわーこっち見たキモッ」


そのせいで俺はクラス、いや学年中に白い目で見られたり陰口を叩かるようになり、ついには好きだった女子からも白い目で見られるようになった。


そしていつも仲良く接していた友達も失った。

俺の回りは誰も居なくなった。


そしてこの話題が過ぎ去った後。

まるで俺が存在していないかのように回りは無視。結局、俺の中学生活は誰にも相手にされない孤独を生きた。










































読んでくれてありがとうございます!


これからどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ