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日々是好日

漢詩、春から初夏

作者: 秋津珠音

まだまだ初心者ですので、大目にみてください。

漢詩、始める前は難しくて作れないと思っていましたが、始めてみれば、規則を守れば出来はともかく作れるものなんだなぁ、と思うようになりました。


興味をもった方は挑戦してみては?

百花飛尽樹扶疎 百花飛び尽くし樹扶疎たり

一啜茶香意晏如 一啜 茶香し 意 晏如たり

清昼無声耽読好 清昼 声無く 耽読 好く

蘆簾揺動緑陰初 蘆簾揺動して緑陰の初め

(樹 扶疎(フソ)、意味は樹がしげる)

(意 晏如(アンジョ)、意味は心やすらぐ)

(蘆簾(ロレン)、意味はヨシズ、アシの(すだれ))


黄梅閑坐小斎中 黄梅、閑坐す小斎の中

苔気浹旬暗半空 苔気、浹旬(キョウジュン)、半空暗し

雨滴窓前新竹緑 雨滴りて窓前新竹緑なり

天晴門外夕暉紅 天晴れて門外夕暉紅なり


群蛙閣閣江村暮 群蛙 閣閣、江村の暮れ

蔓草蕭蕭一径風 蔓草 蕭蕭、一径の風

今我独行林下路 今我、独り行く林下の路

相逢杖藜白頭翁 相逢う(レイ)を杖とす白頭の翁

(藜、アカザのこと)


今宵遊意好 今宵 遊意好し

行処太清泠 行く処 はなはだ清泠

小路千竿竹 小路 千竿の竹

澄潭一点螢 澄潭 一点の螢


時哉転憶夜殊長 時なる哉、転たに憶う夜殊に長し

浅酌杯中琥珀光 浅く酌む杯中、琥珀の光

少女花顔忘不得 少女の花顔、忘れ得ず

伶仃灌涙坐孤房 伶仃、涙を灌ぎ孤房に坐す

(伶仃(レイテイ)、意味はなよなよと)


金閨此夜脱衣裳 金閨、此夜 衣裳を脱ぐ

少女嬌声我不忘 少女の嬌声、我忘れず

紅萼含羞一花咲 紅萼、羞じらいを含み一花咲き

窓中相照月蒼蒼 窓中、相照す 月 蒼蒼たり



麦秋今日竹生孫 麦秋、今日 竹 孫を生じ

万緑如潮夏木繁 万緑、潮の如く、夏木繁し

蛙鼓蝉吟疎雨後 蛙鼓、蝉吟、疎雨の後

声々黙聴又黄昏 声々、黙し聴すれば又黄昏


思初夏幽景 初夏の幽景を思う

清和今日野風微 清和 今日野風微かなり

換景青山蜀魄飛 景を換う青山、蜀魄(ショクハク)飛ぶ

幽草萋萋疎雨後 幽草 萋萋、疎雨の後

誰知竹蔭白薔薇 誰か竹蔭の白薔薇(ハクショウビ)を知らん

(蜀魄、ホトトギス)


淋鈴朝雨隔簾聴 淋鈴朝雨 簾を隔て聴く

点滴幾回叩竹扃 点滴、幾回か竹扃(チクケイ)を叩く

誰識千枝花落否 誰か識らん千枝の花落ちるや否や

憂来今我座孤亭 憂い来たりて今我、孤亭に座す

(点滴、雨垂れのこと)


軽雲一片薄如紗 軽雲一片 薄きこと紗の如し

黄蝶舞時陽気嘉 黄蝶の舞う時 陽気 嘉

今日悵望花乱落 今日 悵望す花の乱落すを

此生看得幾春華 此の生、幾春華を看得ん

(悵望(チョウボウ)、心を痛めつつみる)

(春華(シュンカ)、春景色のこと)


看紅花 紅花を看る

一夜迷途暫徘徊 一夜 途に迷い暫く徘徊

幽篁但見数枝梅 幽篁 但 見る数枝の梅

行過竹下望郷処 行きて竹下を過ぎ郷を望む処

老樹紅花繚乱開 老樹の紅花 繚乱と開く


孤賞山水送生涯 孤賞 山水 生涯を送り

事事依然不足誇 事事 依然 誇るに足らず

愁坐閑人心已朽 愁え座す閑人 心已に朽ち

彷徨前路黒雲遮 彷徨 前路 黒雲遮る


濛濛三月雨成霖 濛濛(モウモウ) 三月 雨霖を成し

可愛幽花清我心 愛すべし幽花、我が心を清うす

十里模糊春若画 十里 模糊 春は画のごとく

祗応淑景値千金 ただまさに淑景たるべし値千金

(模糊(モコ)、意味はぼんやりとぼやけた、あいまいな)


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