鍛錬につぐ鍛錬。稽古量に勝るものなし
ジャキは泣き止むことがなかった。
それを見た優弥はジャキの頭上から思いっきり水をかけた。
それでもジャキは起きようとせず、体を震わせながらうずくまっていた。
優弥はジャキを今度は持ち上げ抱えて風呂場まで運び水風呂に叩きつけた。
「はっ!?」っと目を開けたジャキがまず目にしたのは部屋に【稽古量に勝るものなし!鍛錬につぐ鍛錬!】と壁に大きく書かれた文字だった。
何畳あるんだろうと思わせるほどこの部屋は広かった。
風呂、寝室、キッチンまでありここにいれば何不自由なく過ごせる部屋になっている。
優弥は水風呂から這い上がりまたうずくまっているジャキの目線まで目線を下げ語りかけた。
「少しは落ち着いたか?」
ジャキは力ない言葉で「うん…」と言った。それ以上答えられなかったのだ。
「強くなりたいか?」
「うん…」
「キツイぞ?ついてこれるか?」
「うん…ついていく」
「逃げるなら今のうちだぞ」
「大丈夫…逃げない」
「一緒にいた友達はいいのか?」
「友達じゃない…仲間…でもいい…わかってくれると思う」
「大丈夫…強くなりたいって思った時から周りが認めてくれるようになるまでは会わないつもりだった」
「じゃあ、まずは今までの自分を捨てろ」
「俺以外と会うことはするな」
ジャキはこれからどんな試練が待ち受けているのか。




