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ウォッタッチドロップ  作者: 都 麗華
始まりの町編
13/39

男の性

追手の心配をしなくてよくなったテツは一人甲板でモモの淹れてくれたお茶を飲みながら物思いに更けっていた。


「家を出てからというものゆっくり出来てなかったなぁ。」


「最初は俺一人で出ようと思っていたのにリン、ラル、モモ、そして今ジャキも一緒にいる。リクシャーではロキも支援してくれるっていってるし、こんな風になるとは思わなかったなぁ。俺についてくる奴なんて誰一人いないと思ってた。」



「色んな女性をオトシテきたけどだいぶ昔の出来事のような気がする。」


「最近能力が効かなくなってる気がするというか機会自体減ってるよな。」


「モモの時がそうだ。触れたときの感覚が今まで違っていた。あの時はさほど気にはしなかったけど、なにか違和感を感じ始めていたんだよなぁ」



テツが今までの事を振り返っているとテツのいる甲板にモモがやってきた。


「おかわりはいりますか?」


「いや、いいや。ありがと」

「ところでモモ?一つ聞きたいんだけどさ俺と始めてあった時どうだった?俺のこと好きか?手に触れたときあっただろ?なんか変な気持ちにとかならなかったか?」


「えっ!?なにもないですよ?テツ‥さん‥それって告白のつもりですか?」

「わたしは今恋愛のことは考えられないんですよね。あっ!?テツさんが嫌いなわけじゃないですからね。」


テツの意外な質問にモモはそういうと顔を赤らめ小走りにテツのもとを離れたいった。


告白ではないのだが。。聞き方を間違っちゃったな。テツは少し後悔した。





オスナはベラミ港から少し離れた山間にある。


向かう間にテツは自分の能力の確認をしようと決めた。


テツはジャキに頼んでこの辺りの地図を見せてもらった。


地図を見ながらテツは興奮した。

「ここいいじゃん。なんとかリン達から離れていけないもんかなぁ。」

テツはオスナに向かう途中にあるシェルブーという町を見つけた。


別名夜の都と呼ばれているらしい。


「リンの事だから先を急ごうと言いかねない。ましてやこの別名のことを知ったら絶対に寄らないっていうよな。でも少しでも早く確認したい!」


そう思ったテツはラルにシェルブーの町のことを話した。


ラルは「羽根を伸ばそうじゃないか、少しは休みも必要だ!」

と話しに乗ってくれた。


ラルもすぐにリンの事が気がかりだと思い、どういう風にしたらいいかと話し合った。



男二人の下衆な話し合いが始まった。


「よし、これでいこう」と固く手を握り合い男二人の下衆な話し合いは終わった。


二人が熱く話し合ってる間にジャキがオスナに一番近い港町ベラミにもうすぐ着くよと教えてくれた。


船を降りる準備をしているとラルが興奮気味にテツに近寄る


「テツ車、車、車!!ドクから走って逃げたからもうあいつに乗ることないんだなと飽きられてたらよー。あるんだよー。ジャキの野郎先回りして回収してやがったんだよ。おまけに自分で運転して船まで運んだっていうだぜ。おまけに俺を驚かせようと隠してやがったんだ。あのガキー、普通のガキとは違うと思ってたがまさか運転するとは思わなかったぜ。でかしたって頭撫でてやったらどうなったとおもう?顔赤らめて走っていっちまったのよ。可愛いとこあるよな。」


ラルの話しは誰かが止めないと終わらないんじゃないかと思うぐらいだった。


船着場に到着した一向はベラミで一夜を過ごしオスナに向けて出発することにした。下衆な二人を残しては。






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